簡易日記(2007年1月〜3月)

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3月30日

なんと数理に○○○○先生が着任されるなんて….
専門の近い方には何を今更という話かもしれないですが驚きました.
まあ今回に限って言えば4月になる前に知ってしまったのでフライングですが,
下手をすると授業が始まって,ずーっと経ってから知るという可能性も十分ある訳です.
思い出してみると,たとえば小学校だと
「今年から入ってくる先生を紹介します.まず○○先生.云々.」
なんて紹介されるので少なくとも新任の先生がいることを知らずに過ごすことはなかったのです.
大学というところは恐ろしい.今日は四日後にガイダンスがあることを知った.


3月29日

今日は数学会に行った.埼玉大学はあまり便利ではない.
とはいえ大学としては平均レベルの便利さかもしれないと思った.
ナチュラルローソン内に机が置かれていて絶好のやらかしスポット.
やらかすだけならまだしも,そのエリアを徘徊し(ながら考え)ている人もいました.
数学辞典の見本を閲覧.位相空間の諸概念の関係の表をまずチェック.
表は生存していた.それどころか新しい記述が付け加えられたっぽい.
読む人は少ない訳だけど見捨てられてはいないのかなと内心ほっとしました.
今日の最後の h-principle の話は,徐々についていけなくなったけど,
何かわくわくした.きっと野沢くんは僕以上にわくわくだったのでせう.


3月28日

ああ.最近数学ネタばかりで失礼しています.
まあ,言ってはなんですが比較的正直に書くとこうなってしまうわけです.

本業とはあまり関係なさそうなこと.

感想.箇条書きってこうやってやるんだ.


3月25日

k-space にも大人しいのがいるらしい.


3月24日

無限次元球面は可縮:

S=∪n=0{(x0,...,xn)∈Sn ; xn≧0}

と考えると分かりやすいかもしれない.


3月19日

The Wild World of 4-Manifoldsキタヨ!!


3月18日

ハッチャーの代数的位相幾何学をオンラインで入手.個人的には好みに合ったテキストです.


3月17日

自宅の近くに新しいジョ○サンができていることを母親から聞いて早速やらかしに出かける.


3月16日

11時起床.少なくともこの一週間に限れば,城崎に行っていた方がずっと有意義な時間を過ごせただろう.もう遅い.
(覚書:5月25日より,CHの勉強会あり.)

最近,勉強していることは実に地味だ.しかし,どんな地味なことであっても,
式で書かれている数学の内容を絵に描くのはいつでも楽しい.
僕にとっての数学の楽しみの半分くらいはこれかもしれない.
うん,でも残念ながら $\mathfrak{sl}_2$ の表現論の方が感動的だったな.
定理は発見されなくても昔からそこにあったという人の気持ちが分かる気がする.

数学辞典が発売されたらしい.


3月14日

生協で現代思想臨時増刊を買った.
数学的なことを含めてそれなりにしっかりしていると見えたし,あまり高くもないので.
内容以外の部分で字の配列そのものが醸し出す難しさというのも,おそらく狙いなのではあろうが
あまりそういうのは好みではないな.あと,脚注を最後にまとめて書く慣習とかも.
内容は寝る前などに少しずつ読んでみよう.


3月12日

「リー代数と量子群」の最初の方を読んでみている.
綺麗に出来ている.うまく出来すぎている.自分には出来そうもない.
うーん,マンダム.


3月10日

遥かなり,グロモフ.


3月9日

今日は T 研でビールをのんだ.最近,一見要領が悪くても集合論的に(というと大仰ではあるが要は「具体的に」)
考えることが自分の好みになりつつあるのだが,ちょっと前は(「層・圏・トポスと直観論理」の頃をピークとして)
圏論のもつスマートさにも憧れていた.今日の発表について感想を聞かれて,咄嗟に言葉が浮かばず
「圏論的な話も聞いてみたく候」と,我が意に当たらずとも遠からずの発言をしたのであるが,以後
自分の能力の限界に近い圏論トークが始まって,およよ,どうしようという感じ.
El さんとあまり話ができなくて残念だったな.
久しぶりにカラオケに行った.「青い山脈」を歌った.背筋の伸びる歌だ.

ところで,PRONTO の場所を K さんがうまく説明できず僕が説明できたのが不思議でしょうがない.


3月4日

えー,最近更新をさぼり気味ですね.とりあえず元気です.絶好調とはいえないけど.
つくばで講演をしたのは3月1日.時間が押して質疑応答の時間が取れなかったのは
残念だった.それでも世話人の先生に少し興味を持って頂けたようで,うれしかった.
その日はそのまま新宿のなんでもに出席.なかなか楽しかったです.その日以降,
ちょっと疲れ気味ですかね.そろそろ髪いじろうかな.


2月26日

ていうか悪の数学楽しいし.三日後に講演が控えているし.どうしてくれる.
善の数学のほうでは 熊本にいる間に Chern の without を見ていたけど,なかなかチャレンジングな本だと思った.


2月24日

従姉の慶事で熊本に行っていた.
新郎新婦,なぜか人力車で式場の神社にご入場.
街の通りすがりの人が物珍しげに見ていた.
「私たちにもこぎゃん若っかときがあったったい.」


2月20日

何か今日は色々間違ったような気がする.
こう書いても何のことやらさっぱりだと思うが,
まあ何ていうか,相変わらずしゃべるの苦手です.


2月19日

視野を広げる.言うは易く行うは難しだ.


2月17日

自分の考えていることとかなり似てる論文が見つかった.どきどき.


2月16日

松本幸夫先生のお話を聴きに行った.名講演だった.
今日の一言:「もし今日の授業で失敗したら,辞職すればいいんだね.」


2月15日

General topology と algebraic topology と (naive) set theory とを 2:2:1 で混合したような,
良くも悪くも自分の癖が出た不気味な物体が生じた.


2月13日

昨日の評価はまずいところが見つかった.
ん? 大丈夫かもわからん.

最近のはーむぺーじにおける「にー」使用率を調べてみた.
一ヶ月に一回の割合で使われていることが分かった.
これで私のはーむぺーじ研究を終わります.


2月12日

今日は変な意味でコホモロジー群を下から評価した.


2月11日

今日は箱位相をやった.定義だけなら誰でも思いつくのに何もわかっていない謎の物体である.
写像空間の強い位相とか Whitney 位相とか呼ばれるのは本質的にこれだと思うのだが.
証明がかなーり間違っている.まだ直せていない.


2月9日

今日はコピーと病院だけで終わってしまった.
非常に有意義な一日だった.


2月8日

今日は数学の本でない本を買った.700円だった.
言語学に関するものでそれはそれで面白い内容ではあったのだが,
金額ほどの中身があるとは思われない.
しかしそうだと父母の前で言うべきではなかったと後悔している.
世の中にはその金額に見合うものを内蔵した本が,未知の場所にあるかもしれないのに.
そしてウエブ上の見聞のみからも,信頼できる先達の言葉からも,そうであることはほぼ明らかであるのに.


2月7日

レポート出せた….満足のいくものには程遠かったけれど,一応努力の跡を脚注に残してみました.
さて,Wall のオブストラクションは面白そうですな.今日のM君遠隔操作のチョロQを走らせて曰く,
1960年代のトポロジーを若い者が勉強すべしと.同感なり.というか自分の分野は60年代の
トポロジーの系譜のある意味で残党なんじゃないかと,個人的には思っているんですが.

それにしても,形式言語において「代入」とは,学習者にとって真に克服すべき課題である.
ラムダ計算のレポートをやっていてそう思った.


2月6日

これからレポートじゃ.


2月4日

なんか無限鳩の巣論法の可算反復くらい考えてできるような.
色々認めた上でであるが何か言えたようにも思えるので明日はつくばに報告に行く.
先人の偉業に比して我が身の無力さよ.


2月3日

今日の天気はλ.気温λ.
レポートの草稿を TeX に起こしていたら間違いが発覚した.ていうかこんなに簡単に証明できるはずないよなあ.


1月31日

代数的トポロジーの本を引っ掻き回しんぐ.


1月29日

つくばに行ってきた.
今回は二週間おいたにも拘らず何も進んでいなかった.
ろくすっぽ,頭が働かない.こんな時には頭など働かせずにいてよろしいなどと思っているのがそもそもの誤りなのか.


1月28日

今日は普通の時間(いつとは言わない)に起きようとしたら
体がだるくて動かず,風邪ひいたかなと思って
そのまま寝ていたら午後三時くらいに目が覚めたときには大体治っていた.


1月25日

今日はなんでもの発表であった.
自分でも何も分かっていなかった.
それでも言いたい.集合論的数学を排斥することは,数学の豊かな半分を排斥することだ.

最近,集合論的感覚が鈍感になっていないか心配だ.
何よりも,集合論をやっている人達の気持ちが分からなくならないか心配だ.

Ext (A, Z)=0 となる加群 A を Whitehead 群(この用語はトポロジーでは別の意味をもつのだが)という.
A が Whitehead 群というのは完全列 0 -> Z -> B -> A ->0 が必ず分裂するというのと同じことである.
Whitehead 群が free かどうかというのは結構大問題で,slender なこととか,可算部分加群が free
なことが分かったりはするらしいが,free かどうかは結局 ZFC+GCH で決定不能とのことである.
こういった ZFC をはみ出した世界の話が現実的に如何ほどの意味があるのか,現時点では
なかなか何ともいいがたいのだろうけど,そこには数学的な世界が存在して,多くの数学者にとって
一つの創造的なフィールドでありうる.そこで開発された手法は,(明確な根拠をもって言うわけではないけれど,)
注目を浴びることが必ずあるだろうと思う.


1月24日

珈琲タイムに通りかかったので出てみた.なかなか良かった.
Y君の言うことよく分からんけど面白そう.


1月23日

某セミナーに顔を出してみると講演者が \varpi を「バーパイ」と発音しておられた.
\pi と \varpi は別文字なのか.
\phi と \varphi を別文字として使うのは良くないとSと〜君が言っていた気がする.


1月22日

「同一でなかったものを同一であると看做す」という概念ツールがある.
最近,世の中の色んなものが,自分の中で同一であると看做されていないだろうか?
電車から見える,あの家とこの家は大体ホモロガス.
あの電柱とその電柱,大学におけるこの建物とあの建物,互いにホモロガス.
コモンルームの書状入れ.沢山の人の名前が書いてある.残念ながら知らない人の名前も多い.
知らない人の名前が,互いにホモロガス.
電車の乗客の99パーセント以上は残念ながらナル・ホモロガス.
たまたま消えていない場合は,奇矯な人々で引っ掛かりやすいのであろう.
我が脳裡に映るホモロジー類は,どれだけ少ないのであろうか?

ああ,こういうことを英語ではイン・ディフェレンスとか云うんだなあ.
Mさんの全開トークにたぢたぢとしているうちに,ぼーっとしているうちに宴席は終わりました.
なんだか宴会の談笑中に数学の話をするのは,別に聴覚障害ではないですが,正直なかなか難しいです.

どうも全般的に言語の聞き取りが苦手で,日本語ですらこの体たらくである.
英語は自信をもって聞き取れたことが一度でもあったろうか?
それから,深く関連する事項として物分りが悪い.
どうも状況から相手の言うことを察する能力が私は低いらしく
その能力の人並みにある人にとっては何でもない点で苦労している.

これはまずい.本業に関する情報を仕入れる能力の差に現れるからだ.
数学を理解する力には,論理的な力は当然として,この物分りのよさが重要な鍵を握っているように思える.
私のように物分りの悪い人間は,理解を自分で獲得するしかない.少々失礼を承知で申せば,
他人に数学のことを教わって分かったと感じたことは,初等数学は別にして,ほとんどない.
セミナーで板書されていることが分からないと感じたとき,それを表明すると,大抵は助け舟を出してくれる.

が,その助け舟が大抵自分には理解できないので,やっぱり自分でガリガリ分かろうとする.
(それがセミナーについていけなくなるキッカケであることが多い)不思議なもので
助け舟だけで「あー,なるほど」と理解してしまう(ように見える)人も少なからずおられるようだ.
しかしまあいずれにせよ,分かったと思ったときの気分には格別のものがある.

それから自ら戒むべきことは,こんなこと質問したってどうせ分かりっこないと思って質問を控えることである.
これは落ちこぼれの見本ともいうべき行動であり,悪しき循環を生むので.改めるべきである.
数学の研究においては,自分の研究の数学界のプログラムにおける位置づけを気にしなければならないのでしょうか?
知っている人は知っているでしょうが,私の研究が数学界において如何なる位置づけを持つのかは.不安定な状況にあります.
いや貴方は一人じゃない,こんな人もいるよ,と紹介して頂ける奇特な方は大歓迎します.
トポロジーの一分科であることは間違いないと思っているんですが….


1月21日

今日も大したことは出来ず仕舞いだ.


1月20日

朗報を聞いた.
ふーっ.
高校の先輩方と飲み会.
世の中不思議なことだらけ.
終電で帰ったのは結構久しぶり.


1月19日

3回位見直したのにセミナー中にちょっとした間違いが発覚して時間が押してしまった.
もっともすでによく知られている結果の説明だから根本的な間違いではなくて,
書き間違いのレベルのものなのだけど,そういうことの無いように準備していただけに残念である.
ところで自分のやっていることがどんどん自明に感じられてくるなあ.


1月18日

泥つきごぼうというか,田んぼのぬかるみというか,僕のやっている数学は一つも美しくはないんですが
でもそんな手の付けがたい混沌の中にも論理の微かな光が,真と偽の秩序を作っていくなんて
すばらしいことではありませんか!

閑話休題.はーに入院以来はじめて会った.


1月17日

今日は野沢くんの発表だった.結構しっかりした発表だと思ってそう言ったら,
本人いわく「全然そんなことないよ〜.やましたにそんなこといわれるなんて」とか.
どうやら僕は辛口評価をするものと思われているらしい.

また幾何学の基礎本を買った.基礎を固めすぎて崩れるのパターンは常に危惧される.
明後日の準備をした.
やれやれ,finite domination の他にいい条件ないですかね.
$n$-connected at infinity とかね.Finite domination より分かりやすそうだ.つついてみますか.


1月16日

今日は授業はなかったが,Ends of complexes を借りるために数理に行った.
Finite domination は難しいようだった.
喫茶店が空いてて客が僕しかいなかった.


1月15日

Ends of complexes でセミナーしたい人募集中.
有限複体に dominate されるという条件が出てくるとは思わなかった.Wall の有限性の障害というのも気になる.

僕の普段使っているノートに燕越前守(つばめえちぜんのかみ)という名前を付けることにした.
一冊ごとに別の名前は付けない.全部燕越前守.よろしいか.


1月14日

うーん,あいかわらず不調だ….


1月13日

徹底的に破壊的にだらけた一日だった.
PC封印用に次のような道具は如何? 画面に表示された数学の問題を解いて正解しないとPCが出てこない金庫.
何というか,定義域が本質的にコンパクトなら良い気がしてきた.

分野が変わると着目するところが違う.
「それは何故閉集合なのですか? いや,条件が∃∀の順なのに閉集合なのは妙な話だと」
とは集合論の方の弁.
ちょっと前の話ですがなぜか今日思い出しました.

arXiv GT に slam-dunk move というのが出てきた.

本質的にコンパクトというよりかは随分弱い条件で言えるな.どうしたら逆が成り立つかを考えよう.


1月12日

今年度初の発表,辛くも終了.学びて思わざる状況から脱するのにやはり発表が一番よい.
先生からいくつか質問を受けたのがうれしかった.
来週はもっと多くの質問を受けられ,そして満足に答えられるように準備していこう.
坪井研4年のテキスト「離散群」を借りてみた.全体的な印象として,式が非常に少なく
文章が非常に多い.定義のよく分からないところもあるし.T山さんに聞いてみたら分かるかな.


1月11日

今日は眠くて仕様がなくて,少しでも睡眠時間を延長すべく特急のかわりに快速に乗ってきたりした.
古田先生の授業はパワーが違うと思う.細かいところは全然わからんけど.
坪井研の今年度初の発表をやることになりそうだ.繰り返しますが今年度初です.


1月10日

久々のセミナーだった.Fathi がだいぶ読めるようになっていた.さすがに二年も経つと違うねえ.


1月9日

母が大相撲を観戦して帰ってきてお土産がいっぱいだ.
何というか,弁当やらおつまみやらお菓子やら,常軌を逸した量である.
明日はセミナーだ.


1月8日

あゝ,こんなことでいいのか.
てゆうか,ノートに何かたくさん記号書いてあるんですけど,何これって感じ
数日スペクトル系列の勉強を離れていたら急に速度が低下した.

General topology の諸定理と同程度に安心して色々な定理を使えるようにするのは(僕には)難しい.


1月7日

NHKアーカイブスの「現代の記録・駅の顔」に見ほれてしまった.
1963年に制作された,ただ駅の様子を撮って回り簡単なナレーションを付けただけのフィルムである.
あまりの世の移り変わりの激しさに,当時の NHK の人も記録する必要を感じたのだろうが,
まったく今日の我々が見るために残してくれた映像としか思えなかった.


1月6日

今日になって年賀状が三通来た.
正直こんなに来るとは思わなかった.


1月5日

前々から気になっていたことなのだが
テレビにおける「陰陽師」のアクセントに少なからぬ人が違和感を覚えていることが分かった.
google 陰陽師 アクセント
第一音にアクセントがあり「じ」で終わる音読み三文字の単語は寺の名前であるという東京のアクセントの法則に反しているのが違和感の原因であろう.


1月4日

今日は「ホモロジーと同様にコホモロジーも」を埋める作業をやった.
微妙に同様ではないところもあった.
何気なく書かれている仮定がどう生きるのか分かった瞬間はやはりうれしい.


1月3日

遅ればせながら今年の目標を掲げてみようと思う.
ちょっと書いてみたのですが目標っぽくないことに気付いたので消しました.
ごめんなさい.
今日は定理のステートメントに誤植をみつけた.


1月2日

本屋はもう開いていた.
自分はどうも幾何学の教養に欠けているのではないかと思ったので
初心者向けっぽい本を買った.


1月1日

あけましておめでとうございます.
新年のけじめ程度はせめてきちんとしなければと,今日の F 先生の話を聞いて思いました.
今日はスペクトル系列の勉強を始めたという記念すべき日であるようです.
地道に追っていけばなんとかなりそうだ.ひとつ粘ってみるか.もっとやりたいことが先にあるんだけどな.