簡易日記(2005年10月〜12月)

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12月31日

年の変わり目は淡々と過ぎゆく.
昨日,タオルでバケツの水を吸い取りそれをオイルヒーター(表面温度80度くらい?)
に引っ掛けるという自動加湿装置を組んでみたのだが,なかなかよい.
これで喉が痛くならずに済む.

では皆さん来年もよろしくお願いします.


12月30日

我が家の唯一の年中行事に,年末に中華街に行って
いつもの店で食べるというのがあって
小さい頃は結構楽しみにしていたりしたのだが
もうさすがに飽きる.

もう二十年続いているというので
「あと三十年続ければ五十年続いたことになる.すごいことだ」
と父.別に五十年同じ店で食べたからといって,
年に一回では店の人が覚えてくれるでもなし.


12月29日

浜松で話した前々日くらいのある日に,
示す価値がないと思ってがっかりしていた同値性が,
実は非常に気づきにくいところに利いていることが分かった.
確かにこの同値性がなくても定理は正しいのだが,
あった方が具体例をつくりやすいようなのである.
こういう小さな発見の喜びを積み重ねていきたいものだ.

27日のネタからの派生なのであるが,
『いまいの像がいまい』ならば連続になるのではなかろうか.
もう,そうなるかもしれないと思うだけで笑ってしまいそうである.


12月28日

うーん何をやっていたのだろうか…どうも日記を書き忘れたらしいのだが…. あまり執筆を一所懸命にやっていたという記憶もないし….


12月27日

今日はセミナーで久しぶりに児玉さんにお会いした.
フランスの話を聞く.
ついでにラ・フランスの話も聞く.
ちなみに自由ノートが 101 冊目に.地味に記録更新.

随分前から成り立つことは知っていたが 証明を見たことのない定理の証明と思われるもの.


12月26日

今日の日記はえーと,線型代数を御存知の方は読まないでください.
特に代数が専門の方は読まないでください.

ジョルダン標準形はずっとよく分からなかった.
今日はジョルダン標準形のベキ零部分がどうなるかを,杉浦先生の本で丹念に追ってみた.
証明にさしたる困難が見られないので,その様子を図に描いてみることを試みた.
これはさほど困難ではなかった.一般固有空間分解+この図が,
基本的にジョルダン標準形を含意していると,考えてみた.

しかし,こういった図をどうして線型代数の教科書に載せないのだろうか?
やはり,自分で手を動かせという,教育的配慮なのか?
さても,私は大学一年の時に,このようなことを察せよと言われていたのか?


12月25日

論文は,書くのに大変肩が凝る部分にさしかかっている.疲れる.


12月24日

ザイフェルト,トレルファルを現代的記法で解説したのが
ある意味,田村一郎先生の「トポロジー」であるという説に
信憑性は高いと思う.


12月23日

今日は数学の本を二冊ほど,衝動買いしてしまった.
同額で買える洋服・靴などと比べて,
誠に数学の本の持つコストパフォーマンスは良いものである.
それでも買う度に,いくらかの躊躇は禁じえない値段.
PC更新のための資金との兼ね合いも大切だ.


12月22日

朝一番で発表.結局 40 枚用意したシートの大半を一回は出した.
かなりまくし立ててしまった.どのくらい理解できるものなのか,ビデオを撮った人が
いれば見てみたいものだが….
今度から自分を撮るカメラを用意すべきか.いや,それ以前に次に発表するのは何時だという話だが….

あっという間に東京に戻ってきた.


12月21日

懇親会で,E先生と話した.

「洋服を買おうとしていて,最後に残った3つで,どれにするか
決め兼ねているとする.こういうときは,私なら,どれも同じくらい良いのだと考え,
深く考えずに適当に一つを選んでしまう.枠組みをどれにするかでいつまでも迷って
いるのは,良くないと思う」という言葉が印象に残った.

発表の前にOHPシートを見直し.そうしたら今までの緊張が不思議に解けてきて,眠れた.


12月20日

浜松は鈍行でも行けるというよりむしろ鈍行で行くべき距離にあるような気がする.

今日は,境界の中で境界をとりまくることで 0-dimensional compactum の hyperspace
が分類できるという話が一番面白かった.そのうち読んでみよう.
講演の準備が出来ていなかったので速攻でOHPを書く.
40枚とかありえん.


12月19日

ぎりぎりにやることに良いところは一つもないようだ.
油性OHP消しゴムはまぁ確かに消えるけど…って感じですね.
昔から存在は知っていたので,使ってみたかったのだが.

モチーフな勉強会には行ってない.明日から研究集会でしばらく更新がとまります.

Doob の Measure Theory と出ましたが?


12月18日

チューター室に来てくれる人が少ない.高校の同級生で
チューターやってる人にOHPで発表すると言ったら
そんなのありえんパワーポイントに決まってる,と言われた.


12月17日

今日は,レールブッフ・デア・トポロギィの和訳を読んでしまった.
ドイツの職人芸という感じでよい.って,他にやることあるだろ.


12月16日

午前のつくばから帰るやいなやモース.

今日の言葉:
「しょうじききって何?」


12月15日

片岡先生の授業くらいか.執筆作業は preliminaries がとりあえず書けたか
というところ.これがページ数の過半を占めないことを祈る.

エコールノートが補給された.命の糧なり.言いすぎだ.


12月14日

坪井研セミナー.Sさんの研究報告と,野沢くんの発表を聞く.


12月13日

今日は午前は集合と位相の試験監督,午後は集合と位相の演習司会.
そんな感じで,集合と位相な一日でした.15分で終わりというルールに
したら,みんなの発表がうまくなった気がする.

その後は文献コピー.電子ジャーナルを利用できるものも
多いわけだが,B5で出すのが難しいのと,自分でコピーした
という自己満足に浸りたいのとで原本からコピー.
帰ってからは特に何もやる気はせず.早く寝る.


12月12日

ひゅーぅ.筑波下ろしが身にこたえる.ってそんな言葉も今日知ったのだが.

12個くらいあった概念のうち 3 個くらいは無意味で,残りも 3 通りくらいに類別される見通しに
なってきた.あくまで見通し.(今更言うのも何ですがさっぱり訳の分からない日記ですね.)
今日はなんだかんだで 4 時間くらい討論.


12月11日

今日は論文を書いてみた.結局,Intro と記号の定義くらいで終わってしまったが. この辺は後ですんなりと書くためには意外と重要な要素かもしれない. 講演前の復習にもなるし.


12月10日

M尾先生と入れ違いになることを忘れていた.まずい.まずすぎる.

今日は久しぶりにチューターをやった.期待値の問題で,おそらく自分も
過去に気づいたことのあるであろう一事実を発見.
また忘れて再び「発見」するのでしょうか.


12月9日

試験監督をやったが受験者がたった一人しかいなかったので空しかった.
受験者が仮に一人もいなかった場合,バイト代は出るのだろうか?

距離関数が一様被覆より不自由なこともある気がしてきた.
常備のエコールノートを注文しておく.

やばい,あと一週間+εで講演とかありえん.

Oぎわら君の日記を見て,自分もっと勉強せねば,と思いました.


12月8日

この日は平々凡々と過ぎていった.
一様空間の話もだいぶ分かってきた気がする.
おそらくグロタンディーク「位相ベクトル空間」を読むのに不足はなかろう.


12月7日

これが噂の…と思って,掲示板に貼ってあった
「モチーフ勉強会」のプログラムをしげしげ眺めていると
そこをはーが通りかかった.実に絶妙なタイミングだ.

今日は一つ反省.集中講義で多くの人が出て行ったので
セミナーが終わりと勘違いして,一緒に途中退席してしまった.
では集中講義を受けようかと思ったが,さすがに今から
聞いても何も分からなそう.
今更セミナーの教室に戻るわけににも行かず,喫茶店に勉強しに行きました.
申し訳ありません.


12月6日

今日はTAを担当している演習がM尾先生ご出張のためF田先生担当に.
連続性の定義の式で

∀ε∃δ ( ε> 0 → δ> 0 ∧…)

と書いてあるのを,おかしい,と思い(見苦しくてすみません),
それを指摘したら,即座にF田先生「記号論理学の意味ではそれは正しいです.
ただ通常の慣用と違うというのが,いまの指摘だと思います.」
恐れ入ります….記号論理を勉強して出直します….(解説


12月5日

つくば.今日は駆け足で(というかろくに準備もせずに) 一様空間論のことを話したりした.
それにしても良く似た概念が12通りも出てきてしまって,
どれを仮定するとどれが出るのかよく把握できない.


12月4日

今日は一日同じところで詰まって,停滞.
なにこれ.これだけ考えて分からないということは,何かおかしいのだろうか?

結構,一日に摂取するカロリーというものは少なくて済むもののようだ.


12月3日

今日は片岡先生のノートを書き写すのに,存外時間を食ってしまった.

もちろん文字列として書き写すだけなら,講義時間の 2/3 もあれば十分なのだろうけど
大抵,講義時間の2倍とかかかってしまう.
やはりその場で聞いているかどうかの違いは大きい.


12月2日

今日は松本幸夫先生の授業と,もーすセミナー.

久しぶりに cardinal を cardinal らしく使った.
「…かつ…かつ…を満たす十分大きな regular cardinal」を取った.
一様空間の圏で単射的対象が完備となることの証明なんだが…すごい証明だった.


12月1日

つくば.矢ケ崎先生の Bulletin of the Polish Academy of Sciences
に載っている論文をコピーさせてもらう.
この雑誌,general topology では割と頻出なんですが,東大では扱いがないんです.
うーん,やっぱりポーランド学派の数学は孤立しちゃってるのでしょうか.

なんでも.あべのりの発表.まあまあついて行けたので一安心.
あべのりのセミナーでは,今までで一番ついて行けたかも.
でも,目的は何だったんだろう.他人のこと言えませんが….


11月30日

矢ケ崎先生の論文を読んだり.
区分線型構造を使って単体を零集合にずらすって,以前考えたような.


11月29日

面接.TFSでスイカを切ってくれた人のひとりに遭遇.
待合室の席は分野別で,「数物系科学」というカテゴリー.
そこに座っている人は6人だけだったので,
「もしかして,僕はとてつもなく運が良かったのではなかろうか…?」
と思った.いや,もしかしてではないだろう. もちろん6人だけということも無いだろうが.
ちなみにほぼ全員スーツのなか僕だけが普段着で,微妙に恥ずかしかったです.

面接は,質問の意味をはきちがえて,とんちんかんな回答を二度もしてしまった.
だいぶ,時間を無駄にしてしまったようだ.
とりあえず書くのはこのくらいにしておきます.


11月28日

面接前日.さすがに緊張してきた.ポスター書きは,枠を書いてからやったが
あまり時間はかからなかった.昔,中学の文化祭で似たことを
やっていたからかもしれない.

「指示棒」を東大生協で買うのを忘れたので,D大生協で買おうとしたが,
無かった.文房具屋で買ったが,東大生協より大分高かった.


11月27日

数理の忘年会.いろんな人が来ていた.
酒や食べ物というより,純粋に飲みを楽しめたって感じでよかった.
バーに行けず.


11月26日

ポスターの題字を書いた.


11月25日

今日はいまい君が,本に書いてあるのと全然違うやり方で証明していたので,
きっと π_n を direct limit と交換したかったのに違いない
と思ったらそうではなかった.


11月24日

どうもあのネタは既出だったようだ.
なんでもの多変数複素解析は,なかなか面白かった.
収束円に相当する領域が Reinhardt 領域らしい.
Reinhardt 領域の中心部では polydisk の中身で正則だから積分表示があり,
それを一致の定理で外縁部に伝播させる.おそらくそんな雰囲気の議論で,
Reinhardt 領域上での Taylor 展開が示されたように思う.


11月23日

12時起きで一日が短くなってしまった.


11月22日

a≦b かつ b≧0 ならば |a|≦b という意味不明な推論をしてしまった.
早くも二年生のMくんに負けました.


11月21日

今日は文献コピーをしまくり.
「すぐには読めないけどいつかは読みたい本」をコピー.
うーん.さすがに一冊コピーするとコピーカードでお金が減った.
また月末厳しいな.


11月20日

論文集は大体関係ありそうなところを見た気がしたのでひとまずやめ.
測度保存同相の力学系の話は坪井研的には大いに関係ありそうだが,
僕にどのくらい関係あるのかは微妙.微妙なんていってるのが駄目か.

とりあえず Tymchatyn の結果を復習.まじでこの人すごい.


11月19日

今日は自作の論文集を読んで,大まかな勉強をしてみることにした.


11月18日

野沢くんの発表はなかなか面白かった.お昼を一緒に食べた.
ふつう,数学の中ではそもそも位相というのは面倒なものなのかもしれない.と思った.
模造紙とマーカーを買った.

t先生を見ると,まだまだ全然修業が足りない,とおもう.


11月17日

直前に出る「ぎりぎりパワー」というのが
僕にはまるっきりないらしい.最近,僕はそのことが怖い.
こういうことは精神科に聞くと聞いてもらえるのだろうか?
なんでもも,ぎりぎりパワーで突っ込んでいくつもりが….
なんともひどい有様でした.というか,Oxtoby-Ulam とかもっと手ごろなネタも
あったのでしたね.Torunczyk の大定理証明の計画倒れで もう,ぐだぐだです.ほんと申し訳ありません.
来月のジェネトポシンポまでに改善しとかなくっちゃ.


11月16日

今日は雑務を色々と…のはずだったが,やはりさぼってしまった.
とりあえず模造紙をいつどこで購入するか,それが問題である.
我々のときにもあった「素朴集合論の不動点定理」を採点することに.
答えを与えて証明させるのはまずかった,と松尾先生談.


11月15日

「集合と位相」は,教科書の決められた部分を各自前に出て発表してもらう,
という形式になって,僕たちのときと似た雰囲気になってきた.
教科書のどの部分を読むかによって 「易しいことを確実に」が求められたり「簡潔に要領よく」が求められたりして
前者と後者とでは発表スタイルを大分変える必要がありそうだ.

Morse theory ですが段々と位相幾何学的な話になってきて面白くなってきた気がします.
この位はみんなの常識なんでしょうけど,やっぱり名著です.


11月14日

つくばは当分測度+同相群でやろうかな.
せっかく坪井研で発表できそうになったのに
当分発表できる機会はなさそう.というより
来年度どうなるかが,そもそも未確定なのだった.

小ネタによる共著論文 no.2 出来か.


11月13日

今日はセグ採点.これだけ人に囲まれてると,さすがに眠くならない.
こういう緊張感って必要だよなあと痛感.
研究者になるにしても教育するんだから,ある意味,職業訓練かも.
それにしても先生方の高校数学にかける熱意には頭が上がりません.
やはり自分で教えてる教えてないの違いは大きいと思う.

E2タームはセグ用語.


11月12日

10日の日記に「皆さんが成果をしたい時期に…」と書いたのは 「皆さんが成果を発表したい時期に…」でした.すみません.
コンパクト開位相を考えた.いい子だと思ったら,そんなに素直ではない.
なんか平日がことごとく勤務不可になったようなのですが….

こんどのM2忘年会すごいことになりそうですね.
まだ参加申し込みOKとのことなので,Generalized 数理M2の皆さんも,よかったらどうぞ.


11月11日

松本幸夫先生の授業はお休みだったということに大学で気づく.
書くことがないというのは,今,潜在意識で,何かの準備がなされているものと信じます.


11月10日

なんでもでした.自分が一番年上って,なかなかやりにくいなぁ….


11月9日

皆さんが成果を発表したい時期に,準備だけの,
何ともコメントしづらい発表をしてしまって申し訳なかったです.

「ブレインマン」というドキュメンタリーを見ました.
個々の数が画像的に見えるというのはまあ理解できますが,
それを使って手続き的なことをせずに計算ができるというのは
まったく持って不思議というほかありませんね.
素数は,すべすべした,素晴らしい感じがするのだそうです.

とりあえずよく寝てから「なんでも」の準備です.


11月8日

明日の坪井研の準備をする.前ふりしか出来なさそうだ.


11月7日

まあよし.満足している訳ではないけど,最低ラインはクリアしたようだ.


11月6日

多様体論はいろいろなグチャグチャをうまく取り繕っていると思う.
本当はこんなグチャグチャであるはずがないという信念もおそらく,それに寄与している.


11月5日

第5稿にしてようやく最後まで到達した.ノーテーションの整備や 10月30日の発見などもあって,かなり短い.絵を挿入するか.

自由ノート100は本気でリーマン幾何学の勉強にあてようかな.
昨日はほんと,ひどかったもんな.


11月4日

やはり本は自分で読むものだと思う.

ところで,全然関係ない話ですが,
区間 $[0,\infty)$ で $C^\infty$ な関数(0 では右側微係数を考える)は,
少し左側まで $C^\infty$ に延長できるのですか? 少し考えても分からなかった
ので,どなたか御存知の方がいれば,教えてください.

今日の言葉:「まあ,結局正しいんですけどね.」


11月3日

採点つかれた.栗の渋皮煮はうまいと思う.


11月2日

ほぼ,ねていた.こういう日もある.


11月1日

topos の話が出てくるというので裏セミナーへ. まだ,これから,という感じ.

Johnstone の topos theory はすごい本だとおもう.
その前に MacLane & Moerdijk だろうけど.


10月31日

つくばで昨日考えたことを発表したら,一時間で終わってしまった.


10月30日

書いていない部分がどうしても埋まらず,大いに慌てた.
ここで思いついた修正でもう今までの部分も少し美しく書けそうだ.
醜くならなかったのは幸いである.
鮮明さの損なわれぬ一週間のうちに浄書することは肝要である.

まあよい.リスト,いいな.


10月29日

行事のあとが多くそうであるように,今日は抜け殻の一日.
特に何もしなかった.


10月28日

今回の研究会のキーワードは「知るは一時の恥」.
今更聞けないような先生方の名前とか,
今更聞けないような用語の定義とか,そういうのを
知る機会が多かった.
初心者向けにわざわざ定義から話してくださった先生方には
感謝申し上げたいと思います.

N江さんの車に乗せてもらって帰る.
途中でノザワカーを追い越したらしい.僕はそのとき寝てた.
運転が数学と違って,失敗の許されない場所であるということに,
いまさら気がついた.


10月27日

終日,講演を聞く.

この研究集会はコミュニティのまとまりを感じる.
講演者に対する厳しいつっこみも多い.時に,セミナーのような
紛糾状態になって,司会者が収拾に一苦労するという場面もあった.
深い部分で知識を共有していなければ,このようなことは有り得ないと思う.
表面をなぞるように追っている私には,当然ながら紛糾の詳細は分からなかった.


10月26日

お酒を飲むと眠りが浅くなるというが,今日は
明け方に自分の寝言で目がさめた.

のざわに何かの証明をみせて
「大体これ,間違ってるじゃん」と言われ,
あまりのショックに「あ!」と大声を出した.
そして,次の瞬間,寝床にいることに気づき,
現実にも大声を出してしまったらしいことに気づいて,
二重にショックを受けたのだった.

あとで聞いてみると「ホモトピー不変性が…」とか
「証明はこれが最短…」とかいう寝言も発していたらしい.意味わからん.
のざわにとって今日(ないし昨日)の一番の事件だったらしい.

ろくに眠れてなかったことにより,午前中の講演は
起きていることもままならず.


10月25日

散策の時間は,何もせずにぼーっとしている予定だったが,
なんとなく鬱屈した気分になってきたのと
周りの人が出かけるというので
Aすけ先生たちとダムを一周.
このダムの名称は「たまはらダム」である.
Aすけ先生はこの事実を示す看板を撮影していた.

けっこう,飲んだ.
別に強制参加でもなんでもないが,
葉層の研究会に飲みは重要な要素であるように,思われる.


10月24日

また玉原への足はN江さんのお世話になる.
Kさんという人と知り合う.
利き酒というのは僕には無理だ.
酒の味に関するコメントを求められたとして,
はてどう言ったものかと.

Nざわのやっていることについて,かなり詳しく聞くことが出来た.
「族の分解」の意味が分かった.
これだけ詳しく喋ったのは,初めてだったらしいが,
なかなか不思議な浮遊感の漂いっぷりが彼らしい.


10月23日

今日も喫茶店で勉強した.最近できた喫茶店は勉強にいい.しかし,
タバコを近くで吸われると,服ににおいがつくので嫌になってしまう.
禁煙席もあるが,ここの喫茶店は喫煙席のほうがゆったりした
設備になっているのだ.
幸い,窓を少し開けられるので,そこから煙を逃がすようにする.
どのくらい,一つのメニューで滞在してよいか,勿論帰れとは言われないが,
なかなか難しい.

あすから,玉原で研究集会.葉層な方々と仲良くなれるかな?


10月22日

主に喫茶店で勉強することで過ぎていった一日.
ちなみに以下にする話は今日勉強したこととは関係ありません.

今まで何人もの人が気づいたことなのだとは思うが,
モデルの理論と閉体上の多項式環の理論には対応があるようだ.表にしてみる.

モデルの理論閉体上の多項式環の理論
論理式多項式
モデル
解釈代入
形式的推論多項式環での計算
非形式的推論体での計算
健全性定理代入は演算と可換(準同型)
完全性定理すべての点でゼロの値をとる多項式はゼロ
コンパクト性定理多項式の集合がありその任意有限個が共通零点をもてば,全体の共通零点がある

これだけうまくいくということは,
専門家にとっては何らかの意味で当たり前のことなのだと思う.
Hilbert 零点定理のモデル論からの証明というのもこの辺の話なのだろうか.
閉体じゃないとき,対応するモデル理論は?
はじめて本文に書いた表がこんなとは…


10月21日

幸夫先生の授業は,fact ぶんを無視しても細かい所がいろいろ分からない.
よく知られたことであって,言うほどのことでもないのだろうか.
外国から来た先生に自己紹介した.緊張した.
数学でよく使う単語が出てこないのはさすがにまずい.


10月20日

木曜日は講義を二コマも受けるので,いちばん学生らしい生活.
なんか体調がよくない.昼間に急に眠くなったり,
急に鬱な気分になったり,自分のやっていることが空しく思えたりする.


10月19日

今日は海外からのお客さんを迎える関係上セミナーが遅れてスタート.
野沢くんのセミナーを聞くのは毎回 conceptual なことを理解するのに頭を使う.
まだ慣れていないということかもしれない.
そろそろこっちでも発表しようかという感じ.というか,
早く発表して,一笑に付されることが,
いまは必要なことであるように思う.

松尾先生とコモンルームで話し合いをして帰る.


10月18日

今日はTAをした.まず4題のなかから2題を選定したのだが,
それなりに必然性があってその2題が選ばれたように思う.
そのうちの1題は懐かしい問題だった.
演習は噂のシステムで行われるようだ.
我々の時にあまりにも発表できる人数が少なかったため
こうなったらしい.簡単に言うと「○○な○○○の」を教室の全員に対して
超高速回転でやるという訳.当然先生も多忙で採点が追いつかず.


10月17日

京大から帰ってきてからというもの,ろくに会話をしていないような気がする.
その所為か知らないが最近変な気分が続いている.
一日くらいずっと寝る時間がほしいが,それほど暇でもない.

セグで明日TAをする「集合と位相」を受ける二年生と鉢合わせた.
玉原では冬季に電線を巻き取る件について等々,の些少なる世間話.


10月16日

けふは調布にいい勉強場所をみつけた.あとは机さえ広ければ….
H^1(S^1, \mathbb{Z}) くらいは定義に沿っても求められるかもしれない.
定義の感じがつかめてきつつある.この感覚を尖鋭化するためには,
先を急ぐべきではないのかもしれない.

家に帰ってからはあまりやる気おきず.
とりあえず,手近の本の学習用ノートを一通りつくってみたりする.
知っている人は知ってると思うが,まず表題を筆ペンで書いてから,
背表紙のラベルにも筆ペンの穂先で表題を記入(難しい).
表題を書くときの楷書体とノート本文の書体との差は年々激しくなっている.
学部2年のときは無かったのだが.
明日はつくば.


10月15日

今日は自分でも何してるのか分からない空回り気味の一日だった.
チューターも質問に来た生徒にかなりまくし立ててしまったし.
そういえば生徒のいない間は H^0(X,\mathcal{F}), H^1(X,\mathcal{F}) の定義 を反芻していたような気がする.

昨日出したメールの何通かは自分でも出した記憶が確かでない.
その中に「Weyl の本が分からない」という趣旨のメールが含まれていたようで
つちおか先生から返事がきていた.ありがとうございます.

あ,K君のことは覚えてます.


10月14日

東京でふつうの生活にもどる.松本幸夫先生二回目.
聴衆の数も,比較的多いとは思うけど,ふつうになってしまった.

さても今日は,モース.まー君はすでによく知っていて,
ちば君は既に読んでいて,初修は僕とはーのようだ.
日記を見ていると,このネタについて本人に聞いてみたいとか
思うのだが,その場になるといつも忘れる.


10月13日

荷物を持って出発.つちおかサンキュー!
矢ケ崎先生の発表は,結果を述べるのが手一杯な感じで大変そうだった.

京都から逆向き移動で帰還.遠い気はしない.

て,伊藤さんは今日K会に来てたのですか….
ということは,僕と伊藤さんが東海道のどこかでほぼ同一地点にいた?


10月12日

今日はRIMSの図書館に行ってみた.
入るのは附属図書館よりずっと自由.コピー特権がないことだけがただ悔やまれる.

今日も講演を聞いた.午後の話は Gromov の仕事と深い関係があるらしい. それと面白かったのは π_2 が自明でなくシェープが自明である 二次元局所連結 continuum とか.

記念のつもりで談話会に行ってみる.
つちおか君と伊藤氏を後姿で拝見.
数論幾何の話のようだったが僕にはほとんど分からなかったので 15分ほどで静かに退却.
なお,講演者はN岡君に似ているとつちおか評.

そのあとは,蕎麦屋兼餅屋(なぜかこういう店が複数ある)でにしんそばを食べた後, マクドナルドでポテトを頬張りながら勉強したりした.
銭湯が多い.行ってみようと思ったがやめ.


10月11日

早くも自転車の偉力を思い知る.この乗り物は新しい土地での機動性と地理勘を 格段に向上させる.
早くもRIMSの院生になったかのようにキャンパスを走り回る.
レベルの高い近道と聞いていた砂利道もハンドルをくねらせて通過.

北部構内の食堂で昼を食べた後,講演をいくつか. 可算無限集合上の超フィルターにもいろいろ個性があるらしいという 話を耳にしていたが,これを勉強してみるのもいいかも,と思った.

本部構内の工学部地下食堂で夕飯.附属図書館の蔵書は期待はずれ. 学習環境は◎.
半ば自分の下宿に帰るような積もりで,つちおかハウスへ.
層(そう)に関する会話は,洒落に他意なしという了解のもとで成立する
ということを確認した.
いろいろ,本を紹介してもらう.


10月10日

鉄道の日記念きっぷを用いて普通列車で移動. 所要八時間くらいでよかろうと,十一時に家を出るが,京王線を二駅乗ったところで 眼鏡を家に忘れたのに気づいて,家に戻って,こんどは南武線でショートカット.

明日から三日間のささやかな研究集会であったが,この間,大分前に買った 桂先生の本が佳き友であった. 熱海までと,米原からが勉強に好適.

車窓を改めて見るでもなし,通るべきトンネルと渡るべき川を越え, まことに実用的交通手段. 混んでいるときは BeeGees を聴いていると,ひとりでに時間は過ぎてくれる.

ここ何年か,ここを移動する際に試しにやってみる,いや,やってみてしまうことに, どのくらい駅名を順番に言えるか,がある.
新蒲原と蒲原のどちらが東京に近いか, 新入りの愛野が袋井,磐田のどの辺に入ったかなどが曖昧である.
豊橋からはほとんどの場合快速で飛ばすので,駅名を順番に言うことに そもそもあまり興味がなくなる.
この辺のことを考えると,10分くらいは時間が経っていると思う.
いずれにせよ知らなければ終わりなので,思索の種としては 数学ほど長持ちしないのは言を待たない.

柏原駅につくと「かしわら先生と同じ読みは関西線.かいばらは福知山線. そしてこの駅はかしわばら.」と,ここを移動するたび毎回思うことは 不可避であるに違いない.

出町柳までがえらく非効率だった.
つちおか家に数日厄介になる. つちおか家の鍵を開ける練習をした.


10月9日

今日は,寒いときに上から着る黒の長袖シャツをなくしたのに気づいて, それを探しに思い当たるところを電車で移動して回ったりして, ただでさえ遅く始まった一日が一層短くなってしまった.

明日から京都へ研究集会にいくので少し更新がとまります.
改めて考えてみると,まともに京都に行くのは修学旅行以来だな. 通りはするけど.


10月8日

今日はノザワナピラフ,ホソダ,しの,ふかさわと僕の家で飲むという 滅多になさそうな企画.TFSのお酒は結局あまり減らなかったけど, うちにあるニューファミコンでマリオやボンバーマンをやったりして, それがなかなか楽しかった.

ボンバーマンは「楽あれば苦あり」という 言葉を絵に描いたようなゲームだ.アイテムを持っていると楽勝だが, 一度でも死んでそれを失うと,地獄に転落したようである.

結局朝まで. あべのりが来たらドラクエの短時間攻略でもやったのだろうか?


10月7日

Wikipedia 曰く,今日は「フェルマーの最終定理が証明された日」なのだそうだ.

松本幸夫先生の授業,大人気.普段はトポロジーシンポジウム&TFSくらい でしか顔を合わせない方々が何人も出席していました.15年ほど出版されない ままになっている論文の内容の解説ということらしい.というか, そのような講義であることをあたかも聴衆が既知であるかのように 話しておられましたが,みんな本当に知ってたんでしょうか? とりあえず,「四次元ファイバー空間のトポロジー」という僕のノートの 表題は書き直さないといけないですね….やっぱり院生向け講義は 内容が変更されがちです.

ところで screw number があの条件で well-defined になる理由がまだ わかっていない.必要なのは分かったけど十分なのか.なんでだろ.

そして,はーとまーくんとちばくんとでモース. はーの発表とまーくんの発表とがかなり対照的なセミナーだった. Borsuk のシェイプ理論を借りたら,カードに田村一郎先生の名前が!  しかし記念に持ち帰ってはだめなんだそうだ.


10月6日

あまり本質的なところではないが,組合せ的な手法にゴーサイン.

前々から「怪しげな本」として密かに注目していた(失礼だな…) "Almost Free Modules" 借りました. これは集合論の絡む代数(アーベル群論が中心)について 多くのテクニックを集成したものであるらしいです.

ところでこの本重いです.重いので,500グラムまで量れる はかりに載せてみたら振り切れました. いろいろ工夫して力学の問題を解いて重さを求めようとした のですが結局うまくいかず,よく考えたら2キログラムまで 量れるはかりも家にあったのでそれで量りました.1100グラムだそうです.


10月5日

一日フリーな割に,なんでここまで時間を使えないんだろう? ひとつの原因は Wiki にあり.でも Wiki は悪くない.


10月4日

仕事を兼ねて大学入試問題をやってみているが, いかに問題の処理方法が「いままでにうまくいった方法」に捉われているかがよく理解できた.


10月3日

交通機関の都合とはいえ週に一回もアキバに通う身になるとは.

いざやってみると駄目だった.小手先の方法では回避できない気がした.
それ以前にこれは正しい命題なのか? 微妙に自信がなくなる.
しかし数学としては面白くなったような気もするのでいい方に考えることにする.

BeeGees を買った.これを聞いて,よりじっくりと考えることにする.


10月2日

えらく見た目がごたごたしてきて久しいが,また問題が発覚した.

今日もひっきぃだった.
BeeGees の CD を買いたいと思ってる今日この頃.


10月1日

今日は都民の日ではなかったかと思う.
また明後日に筑波に行くことになったので準備をしている.

なんでもは一回で終わらなかったようだ.
僕は安心した.