簡易日記(2005年1月〜3月)

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3月31日

昨日「インフルエンザ」と言われたのがウソのように調子がよかったので, 夕方,図書館に本を返しに行った.


3月30日

図書館に行ったら寒気がして頭がぼーっとして,何もできないので耳鼻科に行ったら, インフルエンザだろ,と言われた.紹介された内科で点滴を受ける. 薬をのんで大分楽になった.


3月29日

高校時代の級友の某日記を見て,「堅パン」を買ってみた. 八幡製鐵所職員のための鉄のように堅いパンというから,どんなに堅いんだろうと 思っていたが,食品として有り得ない堅さではなかった.しかし 堅パンどうしのぶつかる音は積み木か何かを連想させるものがある. とりあえず,机上に備えておくことにしよう.


3月28日

前日夜にE-多様体の簡単な事項をさらっておいたが,それには筑波セミナーでは ふれず.Cauty の反例の疑問点についての討論の時間にあてた.仏語の論文とも 照らし合わせた結果,一箇所の修正でほぼうまくいくことが判明.すっきりした. それにしても,何をやっているのか本当によく分からない反例だ.

新つくば駅周辺はだいぶ整備されてきましたね.駅ビルも完成して,列車と人とを受け容れる 態勢がだいぶ整ってきたようです.つい数ヶ月前まで「新しい鉄道なんて高いに 決まってるし」と馬鹿にしていた私ですが,運賃はバスより低く抑えると聞き, しかも最近バスの遅延が多いこともあって急にTX推進派になりつつあります. ところで関鉄バスの「筑波駅ゆき」はどうするんでしょうね.


3月27日

はりまや橋で路面電車を乗り換えようとしたところが,違う乗り場にいることに気づかず 十分ほど待つ羽目に.やはり初めてのところは勝手が分からなかったりする. 書店の公共の宿ガイドや駅前観光案内所をあたって,色々なところに電話. そして,ついに朝まで宴会のできる安い宿泊施設を発見.列車で現地に向かう. ここは我々のほとんどすべての要求を満たしているようだった. あえて問題をあげれば洗濯機が若干少ないことか.

高知駅に戻り,特急に乗ってあとはひたすら寝る.岡山に着く. 新幹線では座れなかった.新大阪で,いとこの家に行くというノザワ君とお別れ. ここからは座って,やはり寝る.品川で起きる. 新宿で軽く食べて帰った.


3月26日

TFS下見のため高知ゆき. 新幹線はゴーというジェット機ふうの音がするだけでほとんど揺れない. 最近ありとあらゆる交通機関の中で寝る癖がついてしまって,ますます瞬間移動機に近づいている. 名古屋でノザワくんと合流. 木曽三川を次々通過していくので,まるで地図帳の上を歩いているようだ. 伊吹山の前後で天候が変化するのがはっきりわかった.

岡山では南風にのりかえ.微妙に初四国です.「四国は最後まで楽しみにとっておこう」と 大事にとっておいた四国だが,まぁどうということもなかった訳だ. 感受性の豊かな時期に存分に四国旅行しておくべきだったかもしれない.が,今となっては どっちにしても大して差はない気がする.語れる薀蓄の量は増えただろうが. ノザワ君が「この電車はやたら傾くね」と言っていたので車両のしくみを軽く説明. かなりの猛スピードで高知まで行ったはずだがそれでも岡山から2時間半はかかった.

今日は「土佐寮」という公務員向け福利厚生施設(?)に宿泊.設備は古いけどおばちゃん の応対は家庭的で好感がもてた.土佐寮に荷物をおいてから,もう一つの宿泊地候補の 国民宿舎へ.宴会場の使用時間にやや難があるも,八方手を尽くして値段は 予算内に抑えることには成功.「ここはスベリドメだな」とノザワ談. ちなみにここは漁業の町で,船を通すための 珍しい跳ね橋がある.道路が垂直にそそり立っている様は見物だ. 土佐寮に戻り,ノザワ君と乾杯して,軽く飲んで,寝る.


3月25日

今日はS○Gチューターの後K会に行って,さいと〜くん,三枝さんと 晩御飯を食べた.さいと〜くんが日本数学会年会のプログラムを見て, 目についたものをマーカーで塗っていたが,面白い講演が少ないと嘆いておられるようだった. 僕が講演を申し込んでおくべきだっただろうか. 目玉は「錯視」「函数方程式論」.


3月24日

うちのパソコンで PS ファイルが見られるようになった. (今まで見られなかったの? と驚かれる方もいるかもしれませんが.)

今日は「位相と論理」という昔買った本を読んだ.さほど厚くないし, 何日か頑張れば読み通せるか.


3月23日

位相群の双対定理.位相ベクトル空間論の一番大変な部分が終わった. 自分のノートの細かいところが色々おかしいことが分かった. クラインミルマンの端点定理.


3月22日

K会にさいと〜くんに会いに行ってフンダメンタを見せてみたり. さいと〜くんは早くも定理を証明したそうだ.


3月21日

あやしげな絵をいくつか描いてみて, 書き間違いを直す程度ではすまない修正が要るようだ,ということが分かった.


3月20日

少しずつ,進んでいるのだが,議論の意味はもう全く不明. フランスのあるトポロジストの考えた,位相ベクトル空間に関する 或る反例の構成を追っているのだがもう推論の連鎖以外何も分かっていません. まあ一応これでもフランス人と或る程度同じことを考えるのに成功しているのだな. うんうん.

福岡で地震発生の一報に,父が緊急出張.国内線.com がこういうときには使えるようだ.


3月19日

花粉を避けるために家に引き篭もり.しかも勉強は一行の理解にほとんど 一日を費やしてしまった.こうなるとさすがに疲れる.


3月18日

今日は花粉がいっぱい飛んでいて,電車で隣に座った人が くしゃみを10連発×5くらいしていた.van Mill の論文コピー を少しやって,喫茶店で少し勉強をしていたが,目が痒くて仕方なくなって きて家に帰った.空気清浄機で花粉ゼロの環境をつくりだしてはみるものの, 症状はすぐには収まらない.

Fundamenta Mathematicae 第一号の複製本が完成して悦に入る. ところでこの雑誌に掲載されている論文の著者は半分以上がシェルピンスキーだ. 一人の著者による占有率は一位かもしれない.


3月17日

大学に行ってブルバキの期限を延長する.実に気持の悪いことに, 「任意の Hausdorff 空間への任意の埋め込みが閉埋め込みとなるような Hausdorff 空間はコンパクトである」という命題は偽であるらしい (このため,コンパクト概念の分岐が起こる:上記命題を満たすような Hausdorff 空間を H-closed という.これはコンパクト性より真に弱い). ただし正則空間ではこのような現象は起こらず,したがって 上記命題の反例は必然的に正則でない.


3月16日

最近は van Mill の論文集をつくるのと,Fundamenta Mathematicae の 第一号のダウンロード・印刷作業をやっている.

ブルバキの集合論をやった.Hilbert の導入したというτ-記号だが, なかなか上手いものと思う.しかし,等号の公理が出て来たところで おやっと思ってしまった.どうもブルバキは,選択公理を陽に書かず, 等号の公理において一見「不自然な」公理をおくことによって, τ-記号に一種の選択作用を持たせようという心積もりのよう である.うーん.選択公理を書いた方が分かりやすいと思うのだが.


3月15日

久しぶりにS○Gのチューターをやった.


3月14日

つくば.「話すことのにいいことがないんですけど.」と言ったらあっさりOK. どんなゼミだよ.「古い論文のコピーをするとき真ん中の方が黒くなってしまって云々」 とか,与太話をして帰ってきました.

昨日の白板に入りきらないメモ書きのために,A4サイズ大の白板を拡充. 「危険な曲がり角」という名前をつけることにした.


3月13日

自由位相ベクトル空間から,AR でない距離付け可能位相ベクトル空間の例へ. S○Gの事務の方からチリリリーンと電話がかかってきて「今日の採点は…」と. あわてて新宿へ.S○Gは我が生活の糧であるからして スケジュール管理はまじめにせねばと,予定を書くために 東急ハンズで,小型の食卓もとい白板を買った.


3月12日

立川のアフタヌーンティールームで 自由位相ベクトル空間へ.自由群などと同様の普遍性で定義されるが, その構成はコンパクト空間の場合にしか示されなかった. ウィキペディアの言語関係の項目を読むのに凝る.


3月11日

迷路に陥ったかようなイプシロン・デルタの連鎖. まぁ証明を追うことはRPGにおけるレベル上げと大差ない感じ. ついに示された Toruńczyk 先生の factor theorem. これによれば,可分な Fréchet 空間 X に対して, \ell_1×X は \ell_1 と同相である.


3月10日

今日はさの君の「トポロジー入門」.代数的トポロジー入門というべきか. 面白いのはトポロジカルな操作が必要な部分だと僕は思っているのだが その辺はみんな割愛されてしまった.まあ面倒な訳ですが.

今日のK会では数セミの特集でドイツ筆記体の練習ができた. それと,はじめてあう゛ぇさんに話し掛けられた気がする.二度目かも. 「Nづくんと鉄道研究部で一緒だったって?」


3月9日

今日は準備なしで発表して見事に粉砕してしまった.自分で作ったノートの意味が 後で読んで分からなかったという事態は今まで何度もあったはずなのに 反省が活きなかった.今度からはちゃんと準備をします.すみません.

論文集の背表紙をつける方法は大幅に改良の余地ありだな. 表紙を綺麗にしただけに見すぼらしさが目立つ.


3月8日

今日は「測度と同相写像」論文集コピーほぼ終了.コピーカード販売機は旧札しか使えないのが痛い. はーが旧札をもってたからよかったけど.

あと小ネタだけど,"Definition of Bank" in General Topologyを製本しました.

というより修士課程用のコピーカード度数をもっと増やしてほしい. いっぱい勉強するはずだったけどほとんど寝てたなぁ. 渋谷→調布のバスは時間がかかるけどたっぷり寝れていい.


3月7日

つくばセミナー.つくばのバスセンターの周辺は,駅ができるのに合わせて工事たけなわである. 西武デパートの改装も終わったようだ.バスより安くなるというから,駅ができたら電車で来ようか. バスも値下げするのかな.


3月6日

マイケルの選択定理.ヘーヴァーの近似的選択定理.


3月5日

NHK のラジオ深夜便は意外といいようです.対象年齢60歳以上?


3月4日

導来圏は降りることにしました.井川君大川君どうもありがとうございました. 色々勉強して,捲土重来.


3月3日

なんでも.\ell^2 と \mathbb{R}^\mathbb{N} とが同相であることについては,どのような幾何的操作を要するかを含めて 随分とよく分かった.自分にとっては非常に有意義なセミナーだったが, 聴いている人のことを考えなさ過ぎたかもしれない. 今日はK会関係者なしでメシ.最近デフォの話が面白い. デフォのセミナーを聞くために代数幾何を勉強してみるのも面白いかとも思った.

ところでEGA 和訳計画キ ター.「この序文で,代数幾何学に於ける《シェーマ》の観点の概略を多かれ 少なかれ述べることは適切でない.」「繊維空間の微分学的研究.」 この文體で書き續けられんことを所望す.詳しくは某掲示板「グロタンスレ」を見られよ.


3月2日

なんでもの最後の詰め.この証明は味わうものと思う.


3月1日

今日は渋谷の伊○屋で白いボール紙を買ったら, それを包む折れ曲がり防止用の厚紙の方が明らかに上質の紙で得した気分だった. リュックサックが不慮の事故で絶命したので,新しいリュックサックを買った. まあ今まで一年くらい買い換えるのをさぼっていたんだけど.


2月28日

池上君のセミナーを模した(?)層係数コホモロジーセミナーへ.大体10時間くらいだったと思う. 自分には手の届かない道具と思っていただけに,概略を分かっただけでも嬉しくなってしまう. (おそらく使う分には今日聞いたくらいの概略で十分なのだろう.) 三枝さんどうもありがとうございました.

終わった後はいまい君の本の脆くなっている頁をビーッと開いて, 「やましたさん,やめてくださいよ.」と大慌てされたりした. とりあえずアロンアルファを浸み込ませるのは安直にすぎると思う.


2月27日

そういえばあの論文どうなったんだっけと,編集担当のドラニシュ大先生にメールを出してみたら, 「一年かそれ以上論文をほったらかしにするレフェリーもいる.いずれにしろ投稿されてから 雑誌に載るまで二年半はかかる.気長に待て」とのことだった.


2月26日

新宿までわざわざ紅茶を飲みに行き勉強.


2月25日

修論のネタが見つかったと言っていたのは勘違いがかなり含まれていたようなので撤回します.


2月24日

なんでも.


2月23日

ドラニシュちゃん(敬愛の気持ちもこめて…) の自家製「論文集」は採録漏れだらけであることが分かってしまった. そのうちコピーしまくって完成版をつくろう.あと,測度と同相写像 の関係の論文も徹底的に漁るのだー!

位相群ゼミ.あえて詳しく書かなかった のはそこが本論だと思ってほしくないからのつもりです…. 一応肝心なところは書いたつもりですが今日は根本的な 修正が必要でした.樽型空間が1バレル2バレル.頭おかしいです. さーて,なんでもの準備してないなぁ.


2月22日

今日はドラニシュニコフ全集を完成させるべくダウンロードをしまくった. 余りにしまくったせいか,途中から JSTOR にダウンロードを断られた. ふりぃく(つっちぃ)送別会.代数幾何ないし数論関係者が多い. という訳で話題にはいまいちついていけず. 焼肉と一杯のペプシは僕を幸せにしてくれた. 京都の研究集会(少なくとも今年秋の「集合論的位相空間論とその応用」) では彼の家を利用させていただこう.家に帰ってからは, さいとー君が大好きなシェシェルスキィをダウンロード. ところが手元にある紙はB5のみで,A4で書かれたDVIをちゃんと印刷できない. しょうがないので,色々調べてこれをPDF化することにした.コマンドプロンプトは 色々と言うことを聞いてくれない.勝手にディレクトリ名が大文字になるし. 初めての経験で色々大変だった.あべのりのソフトでこの辺は簡単になりますか?


2月21日

けっこう有望かもしれないネタを発見.まだ花粉は少ないようですね.


2月20日

K理論の結果存在が示されるらしい某多面体を用いて,某反例を構成するということを 途中までやった.完全写像という概念が役に立つ概念であることが分かった. S○Gで採点.新宿がすっかりなじみになった. アフタヌーンティーのチャイを飲みながら,Σ^2 X などと書きつつ二重懸垂の絵などを描いているとき, 隣の女性二人が「シグマk何とかってあったよね云々」というような会話をしているようだった.


2月19日

シェープ同値について.自分が勉強を進めているところに,筑波から 修正プリントが舞い込んできたり.Cell-like map がどう重要なのか, まだよく分かっていません.


2月18日

導来圏.僕が定義を覚えていないがために随分と進行を遅らせてしまったようだ. 河田のホモロジー代数で Tor をやってみた.


2月17日

なんでも.層係数コホモロジーセミナーが決定ー.


2月16日

位相空間論大百科を再裁断.どうもセットする方向が間違っていたらしい. 文字が切れる寸前まで切り詰めてしまった.まあその分本が軽くなったので よしとしよう.位相群の双対定理は,しばらく関数解析かな. 新宿某塾で授業補助.今日は某回転体の体積を求めるついでに その形状を調べさせるというお帰り問題を提案してみた.まぁ適切な問題だったようだ.


2月15日

集合と位相の試験監督に遅刻してしまった.大学院掛の方には迷惑をかけてしまった (しかし新宿某塾でなくてよかった). 今日は位相空間論大百科をダウンロードして製本したりした. どうも裁断機がまっすぐに切ってくれない.固定が弱すぎたか.


2月14日

ついに筑波のロジックの授業を切る.完璧なフォローが難しくなったので, 暇なときに自習するのが吉と思った次第.セミナーは快調. まだ花粉は少ないようだ. ラジオのパーソナリティはヴァレンタインデーと言ってて,そういう行事があったかと思う. 下手すると気がつかずにスルーするところだった.まぁ親が毎年 バッカスチョコをくれるので思い出すのだが.


2月13日

新宿某塾で採点.採点基準を詰めるのは数学をやるのと全然違う 種類の技能を要するように思います.「これには点をやりたい」 というような感覚は僕には全然ないんですよねぇ. 高校数学を「高校の教科の一つ」というより 「数学」の一部分として見てしまうので,採点基準の背後にある 価値観がいまいち分からんのです.たぶん.


2月12日

またよく分からん…でも二つの空間を何回も行ったり来たりするような 写像の合成のしかたはアクロバティックでいいです.色々な写像の性質が ANR では一致します.見慣れない存在だった ANR も段々いい空間であるように思えてきました.


2月11日

論文をだいたい読み終わったような感じ.つもり. あとは細部を詰める作業と,イメージをつくる作業.時間足りるかな.

確かに yasu の来年の授業計画はすごいですね. 来年あたりルベーグをやるのかと思っていたのですがそれはハズレでした.


2月10日

新宿某所での仕事のついでに,別の新宿某所のセミナーに出たりしよう としたが,実際には教室の外で多面体模型をいじったりしてメシに 行っただけで終わってしまった.


2月9日

\ell_2\approx\mathbb{R}^\mathbb{N} の論文を読み始め. 外出時マスク着用をはじめる.


2月8日

今日は僕の知っている「は―…し」ユーザーが増えました.


2月7日

12時起床で河東先生の作用素ノルムの計算を終わらせる. 代数的数だということ以外何もわからない変な数が出てきたが, 数値的にはあっていそうなのでそのまま書く. 17時の提出期限に15分ほど遅れてしまった.大学院掛の方に多謝. ところがやまもと氏によると,作用素ノルムはもっと簡単に表せるとのこと. 明解な説明になす術なし.自分で計算してみたら,改めて数値に直す気も 起こらないほど簡単な二重根号.数論の知識のない僕にも, この数が$\mathbb{Q}$の4次拡大体に属することは明らかだった. なお,楕円の長軸の長さを求める方針でやると,広義の高校数学でも出来たようだ. この場合は対称行列のユニタリ行列による対角化.

Bestvina の博士論文を収めた本を借りる.この本に限っては,読んだだけで満足してはいけない と肝に銘じる.


2月6日

「睡眠時間を削っても数学は出来ぬ.良いレポートは書けぬ」の旗幟も鮮明に11時活動開始. 足助さんのレポートに移行.「正規でない部分多様体」の第二可算性は そこまで難しいものでもないようだ.


2月5日

大川君発表の導来圏セミナー. 導来圏は,まずホモトピー圏をとって,その次に「屋根」の圏をとったもの とみなすことができる(いきなり「屋根」をとってもうまく行かない).

セミナー後には 第一陳類と層係数コホモロジー理論(のスケッチ)を井川君に教えてもらって なかなか有意義だった.

やすレポはできたと思っていたが,やはり実際に書くと大量に修正が必要だ. DVIOUT を半分計算用紙代わりにして TeX をする. なかなか対称作用素が対称作用素になってくれない. $\varepsilon$と$N$を取る順番を変えてみても,あっちを立てればこっちが立たず. 別の近似法でうまくいった気もするが, どういう理由でうまくいったのかまったく分からない. 深夜29時すぎ.寝ます.


2月4日

朝,紀伊國屋書店から本が届いたというので,どうせ「位相群の双対定理」 だろうとばかり思っていたら,小包の中身はh-principleの 本で開けてびっくり玉手箱. そういえばネットで注文したような気もする.「位相群〜」と混同することからして, その記憶が非常に微かなものであることは察することができよう. のざわ君,ゼミは勘弁ね.


2月3日

10時か11時かに起床.「梗概」を時折参照しながらレポート問題を考える. 全問メドは立ったがまだ文書化はしていない.

さて今日はをん氏(こう呼ばせて頂きます)のなんでもセミナー. 大盛況で.本物の 406 号室でも見ないほど 406 号室の人がたくさん来ていた.今日の話は融合積・自由群と木の話ということで, 幾何的に理解しやすいこともあり,大まかにはついていけた.最後は p進の話になってからうちじにという最近多いパターンになってしまったが. 幾何的対象と論理との相克に出会うことがここ一年多かった. CW複体の基本群の表示とか,一般の単体近似定理の証明とかだ. 今後もこの辺の際どいところをやっていくのだろうか.

をん氏に「導来圏のセミナーをやってるんですか.モチベーションは?」と聞かれ はっきりと「無いです.」と答えてしまった.まずい.


2月2日

授業補助の仕事が少ない.勤務中にテキストの後ろの方の「チャレンジ問題」を見て, 円柱相貫体の絵を描いたり,一葉双曲面(だっけ?)の絵を描いたりしてしまう始末. 帰ってからヤスレポに着手(実はその前に「スペクトル講義梗概」という TeX 文書を作っていた. 著作権の関係上公開は差し控える).簡単そうな第一問が難しい. アナリナを見てしまった(注:「梗概」とは「あらすじ」のような意味です).


2月1日

NづくんにS○G通り?で遭遇.まあ質問を捏造してまでチューター室に 来てくれなくてもいいですがちょっと寂しかったり. S○Gでは今日は四人の生徒が質問にきてくれた.

で,位相群.ノートでさらっと書いたところが意外に難しいようだ. このペースで線形近似すると向こう一年は関数解析か. 二次近似はもっと悲惨か.


1月31日

午前のモデル論は微妙について行けなくなった. 筑波の発表は昨日考えたことについて先生と議論したが,準備 が少なかった分早く終わった.

「数学の基礎をめぐる論争」というシュプリンガー・フェアラーク 社の読み物を買ってみたのですが…内容は面白いんですけど いわゆる数学の本と比べて「内容/値段」は格段に少ないですね…. まあ比較してはいけないのかもしれませんけど. この本も予備知識がないと厳しい部分が多いですし 文庫本なみの値段で売るわけにはいかないのかもしれませんね….

Fundamenta Mathematicae はポーランドが西欧諸国に負けない数学を つくろうと自国の命運をかけて(?)創立した雑誌であったらしい. 創刊直後にフランスの Lebesgue がこの雑誌に大いなる関心を示しつつも その「閉鎖性」について批判している.基礎の話ばかりでは 世の数学者の興味を集められない. もっと広い意味で集合論的手法の 応用といえるものも載せてみてはどうか,と.

「悪」ってのは東大数学科に勃興したプチ・ポーランド学派だったんでしょうか.


1月30日

午前に某文書作成.午後にちょこちょこと筑波をやってみるが, 意外に証明を埋めるのが難しかった.


1月29日

筑波の発表分が少なそうという事もあり某文書作成. 野沢家でノザワ・シノ・細田と鍋をつつく. ノザワ君は僕より先にポーランドに行くことになりそうで実に意外だ.

父親が所謂「ざる」だったということもあり小さい頃は僕も飲めるだろうなどと 言われていたものだが,どうも,それほどでもない.少なくとも,酒好きではない. なんとなく僕にとっては酒は飲み物代わりにごくごくと飲むものではなくて 一種の薬として少量摂取するもののように最近は思われてきた.


1月28日

やす授業も残り1回.
チューター勤務で質問者ゼロはちと寂しい. 原点付近の x^2\sin(1/x) 曲線に長さがある/ないというような話を同僚(?)とした. (答:ある.)

鍋は明日かよ….


1月27日

常用漢字・歴史的仮名づかひで書いてみやうかな.

けふは松田さんの修論審査の練習を聞いた.ソースとかシンクといふのが力学系の知識が ないためによく分からなかつたが,要旨はつかめたと思ふ.

複素葉層構造・なんでもは欠席して,某 TeX 文書を作成.

て,現代のかなづかいと大して変わらないじゃん.中止.


1月26日

今日はHの体調不良により位相群セミナー がバニっシュ. 坪井研セミナーの発表資料を公開しておこう と思います.要DVI. まず前回発表分は こちら. 本日の発表分は こちら.

今日のおつげ:「メンガー多様体.」 「K村先生.」


1月25日

病院に行った.気管が荒れているようだ. TAに遅刻してしまった.まずい. 明日の坪井研の準備をして寝る.


1月24日

風邪引いた.本来なら病院に行くところだが 我慢してつくばへ.今日はボロボロだった. 先生が内容を理解していてしかも厳しくない のをいいことに準備がお粗末になっている. Shape theory は Borsuk のレクチャーノート がいいらしい.

位相群の双対定理のノートを書いてみる. 位相ベクトル空間の定理なんて身の回り の本を探しても証明のってないんですが. 図書館行きます.


1月23日

ようやく cell-like map の章へ.僕の 無限次元ノート(100枚)はいよいよ 6冊目に入った.ところがところが, まだ無限次元多様体は一度も出てきていない. そういう訳で,もっと簡単に出来る 「無限次元かもしれない 可微分多様体」論の本(ラング) をちょっとやっている.こっちは 普通の多様体論の延長ですが 知らないわけには行かないと思って.


1月22日

ちょっと遅刻して井川君・大川君の導来圏セミナーへ. アーベル圏から出発しても導来圏は一般に アーベル圏とはならず,短完全列は定式化できないのだが, その代わりに "distinguished な三角形" という 概念が定義され,これからコホモロジー長完全列 をつくることができるという話で終わった. 激しく使いそうにないけど面白いからまあいいや.

帰ってからは,服部先生の第5章までをほぼ完了したのち, 来週の坪井研の発表資料をつくったりした.

最近借りた本で本棚が賑やかになってきた.


1月21日

金曜日のやす.非有界作用素のスペクトル分解定理が 証明されたもよう.ブリ○ム氏の終了時間計測によると 今日は随分不調だったらしい. スペクトル理論の教科書を一冊借りて帰る.

S○Gでは服部先生の本の細部を詰めたりしながら チューター室勤務.質問してきた中三の生徒が 結構頭よさそうだったのでかなりまくし立てて説明 してしまった.ここでは中学生にも余弦定理とか 相加相乗平均とかさせるんですねぇ.


1月20日

今日は足助さんの授業および,のざわなんでも. Γ-srtucture の話を聞いて,これからどうするかが問題だなあと思った. まあ general topology でも universal space を作るだけ作っておいて 喜ぶというのもあるからいいか. (結局むかしのマクレーンゼミでやった 普遍対象とかいうのは分類空間のことだったのだろう. しかし全く意味わからなかった…) なんでもは代数以外の分野が手薄なので自分も含めて頑張らなくてはいけませんね.

パソコンの表示フォントをみんな「みかちゃん」にしてみた. そのうち数式以外みんな「みかちゃん」の TeX 文書を作ってみたい. でもどうやるんだろ.


1月19日

一昨日のことで書き忘れていたのだが, TAの給料が入ったのをいいことに 筑波で典型的「善書」と典型的「悪書」とを一緒に買ってしまった. 善書はヘルマン・ワイル.悪書は敢えて名を伏すが,well-known-to-the-specialist だ. 善書の方は読み物として使えそうだ.凡そ文学というものに縁のない僕だが この類の書物を以て文学なるものが持つであろう味わいを知ることは期待できる. 悪書の方は「もしも数学」(いま勝手に命名)なので,興味を持つ層は 限られざるを得ないだろう.

さて.位相群セミナー.今のところ自分の作ったノートは順調に機能しているようだ. しかしテキストを見てみたら分極公式を入れ忘れていることが発覚. ついでにヤスレポが近いことも発覚.

S○G.積分を此処の教育方針どおり直観的に面積として導入して, その計算方法に逆微分が使えることを説明してみた.その後の 授業補助では先生が「三角関数の微分は高校では厳密な証明は不可能」 と度々言っておられたがそれは三角関数の微分だけで態々強調するような ことでもないような.そもそも高校数学は決まった公理ではなく 常人の良識に基づいているのだし.そういう意味では参考書等で 「lim(a_n+b_n)=lim a_n+lim b_n」等々の後に「これを高校の範囲 で証明することは不可能である」と書くよりかは単に 「自明である」と書くのが適切であるように思う.


1月18日

午前中はずっと寝ていた.午後は今年はじめてのTA.Hilbert cube が出てきた. I^\mathbb{N} に距離位相を入れたものの点列コンパクト性を対角線論法もどきで 先に示しておけば,それから直積位相の入った I^\mathbb{N} への恒等写像 が同相写像であることはすぐに出るはず.

今回のTAで勉強になったのは,連結性は弧状連結性と違って 関数と相性がよいということ.後者がホモロジー的の見方,前者がコホモロジー的の見方 というべきか.関数を用いると連結性の満たす初等的性質が随分と簡単に分かるものだ.


1月17日

久しぶりの筑波.進むことばかり考えていた所為で全然身についていなかった. テキストを読んで発表しているのと対して変わらない悲惨な発表だった.

そのうち「単体望遠鏡が映し出す空間の世界」等の題名で発表してみるのも乙か.


1月16日

昨日の続き,および n 次元距離空間の (n+1)次元絶対拡張手への埋め込み. ならびに,n 次元に対する絶対拡張手への埋め込み.終わらず.


1月15日

n-連結性および局所 n-連結性の次元論的な特徴づけ.死にそうに面倒で,終わら(れ)なかった.


1月14日

ヤスペクトルが微妙について行けなかった.まずい.頭の回転が悪くなってるか, いままでのことが身についてないかだ.

今日の珈琲タイムはオールスター総出演という感じで盛況でした.

超準解析の話かと思ったら,surreal number という初耳の数体系の話. しかし,超実数よりずっと定義は初等的で,超越的な方法も使わない. 結構いいかもしれないと思った.これでもっとましな trind が作れたらいいが. この講演の世話人は斎藤毅先生.聴衆の質問がないのを見て 「p進には使えますか?」と質問していたのがツボだった. ちなみに今日話したのは「ソリトンを発見した人」らしく, その関係か時弘先生,神保先生がいらしていた.yasu が出席していた のは超準解析つながりでしょう.

組み合わせ多様体だったら確かに大丈夫そうだ. この辺のトポロジーの概念は講義で教わることもないし, しかも結構理解しにくい(直観が正しい理解を却って困難にする). 大変だ.でも他にやっている人が少ないと 思うと勇気がわいてくる. 組み合わせ多様体だったら,一般の位置の議論を用いると PL 同相で (r-1)-skelton の測度をゼロにできそうだ. もっと一般的な場合も大丈夫というのはオクストビィ・ウラムの 早合点と信じよう.


1月13日

普段寝る時間よりも早く眠気を感じて寝ると,体が昼寝だと判断するらしく, 睡眠時間は通常より短くなる.それで今日は午前3時に起きたのだが,深夜ラジオが オタな雰囲気だった.リスナーにいきなり電話をかけてクイズを出して答えさせる という企画で,メチャクチャ難しい問題を出して,リスナーが間違うと ドラクエ I の「あなたは しにました」 の音楽(?)が流れるというもの. これには笑って肋骨が折れそうだった. リスナーの年齢層から言ってドラクエ I ネタは通じない可能性が高いんだけど 何か失敗したときの音楽だということは伝わりそうだというのが二重に面白かったです.

やまもとさんのなんでも.開始数秒で死にました.まあそれはいいですが. 位相群の双対定理のプリントを○まいに見せたら, 「『こんど』を平仮名で書いたのはわざとですか?」という 全く予想もしない反応が返ってきた.


1月12日

坪井研発表→位相群の双対定理発表→S○G授業補助で結構忙しかった.


1月11日

やせ集合を零集合にうつすうつし方がわからん.


1月10日

オクストビィ・ウラムの TeX 化.


1月9日

オクストビィ・ウラムは必要な部分は読み終えたと判断して終了.


1月8日

今日は寝ていてほとんど何もしなかった. 夜,オクストビィ・ウラムを再開. 「測度が0でも全測度でもないので,密度0の点と密度1の点がとれる…」 ルベーグの密度定理を使うのだそうだ.さいとー君,あと一日いれば….


1月7日

S○Gのチューター初勤務.3人来た.多いほうらしい. しかし,学校の宿題が分かりませんと言ってきた生徒に 僕が片っ端から解きにかかったのはまずかったろうか.
接線に関する標準的な問題の説明がうまくできなかったのには凹んだ. その場で質問に対処するって意外に難しいですね.

斎藤,池上君と冬季集中セミナーをするために新宿某所へ. S○Gで解けなかった四角形に関する某不等式の問題は, どんこ様に瞬殺されてしもうた.おそるべし新宿某所.

メシは久しぶりに,サイゼリヤへ.厚切りランプステーキをいただく. 池上君がいると,自然にあの集合論耐久セミナーの話が出てくる. 三枝さんが「Weil 予想○○時間コース」「スキーム論○○時間コース」 「層係数コホモロジー○○時間コース」などを用意していただけるそうだ. これは聴きに行かなくては.

深夜0時にセミナー開始.発表順は,定刻に終わり易い順ということで, さいとー→僕→いけがみに.

さいとー君の話.詳しいことは部外秘らしいので自主規制気味に. Banach らの流れを汲む古典的実解析には,いまだに問題の泉が豊富に湧いているようだ. かみどれいゲームの応用はかなり広いらしい. さいとー君の指導教官は○○が○○○にくくて○が○いチェコの人で, いろいろなお告げを下さるそうだ.. Knot point の名前の由来は Reidemeister move とは何の関係もないらしい.

ちなみにさいとー君の発表の間,三枝氏とどんこ氏はオバケ. 二人で情報交換をして動きがどんどん最適化されていくので, 二人のプレイの仕方はそっくりらしい.

僕の発表は,折角定義した trind と trInd が実は大して意味がないという ことを如何に引っ張って話すかで頑張ってみたのだが,かなり失望させてしまったようだ. おまけに essential な対の族による次元の特徴付けでも詰まってしまった. どうも発表能力が落ちてていかんな. 池上君の眠気がピークに.深夜セミナーの常.

最後に池上君の「測度と範疇における 0-1 法則」. 範疇とはベールの範疇定理の範疇のことである. あいかわらず何も見ない.凄い. 直積空間の部分集合で,有限個の成分の変更について閉じているものを 「尾集合」というのだが,この「尾集合」の 測度や範疇について,ある種 all-or-nothing のような区別が 生じてしまうことを主張するのが 0-1 法則. つまり,(確率)測度は 0 か 1.範疇は meager か residual. すっきりとした話でよかった. ちなみに,ここではさいとー君の眠気がピークに.

最後に,書物をロンドンに送るために新宿郵便局に行くさいとー君に付き合ってから帰った. それではお二人ともお元気で.


1月6日

冬季集中セミナーの準備のため Engelking の次元論の 超限帰納的次元 trind, trInd のところを読む. いくらでも大きな trind をもつ空間は存在するようだが いくらでも大きな trInd をもつ空間が存在するかはよく分からなかった. もっとも,帰納的に次元を定義できるレベルを超えた空間は幾らでもあるのだが.


1月5日

S○Gのチューターになれたのはいいけど,勤務日が結構不規則で, スケジュール管理が大変そうだ.

よりよい勉強環境の模索.Afternoon Tea はいいのに何で女性オンリーな 雰囲気があるのでしょうか.

オクストビィ・ウラムの読解.「以下 AH と略す」なんて書かれているくらい, 何でもかんでも Alexandroff-Hopf 参照.まぁ今のところ何とかなっているが. これ,あまりに古いせいかいまだにドイツ語しかないようだ. いつか読んでみたいものだ.


1月4日

次元論今日で終わり.明日は大学にでも行ってみようか.


1月3日

壁紙を Menger compactum を内部から見た画像にした(もちろん自作ではない). あたりまえだが,壁も天井も,床も穴だらけ.未来都市みたいだ.当分これにしよう.

1次元 Menger compactum を立方体から抜いた補集合をアクリルで作って, その中にミミズを這わせてみるという気持ち悪い実験を思いついてしまった. もちろん僕にそんなことのできる器用さはないんだけれど.

今日は変な空間の例を色々やった.ヒルベルト空間の有理点全体 X は 1次元. 一方明らかに X^2=X.よって,dim X^2 = 2 dim X なる等式に反例ができたことに なるんだそうだ.ちなみにいまの例を Erd\"{o}s 空間というらしい.

早く Oxtoby-Ulam に進みたいところでもあるが.


1月2日

ブリ○ム日記を見つけてしまった.同時に彼の本名もはっきりと記憶された.

今日は N\"{o}beling space と Menger compactum の勉強. そう…まだ「勉強」の域なのだ.周りに general topology をやっている人が いないのをいいことに自分は惰眠を貪ってはいまいか.そう思うことが時々ある. ところで Menger compactum は general topology で初めて正式にお目にかかる 「まともな絵が描ける対象」かもしれない.なにしろ こんな本の表紙になる位だから. もっともこの本は無限次元がほとんど書いてないらしいですが.

絵に描けるといえば,クラトフスキさん辺りが研究した非連結空間とか, 連続体論なんかも面白いのがいろいろありそうだ.

S○Gの採点をサクッと済ませるつもりが…おわらん. 軌跡の問題で同値変形を押さえていないのに正解が出ているとき, 答案の合理化に悩む.そして合理化できたら,大概そのことにはふれずマル. 採点者の自己満足.


1月1日

今年もよろしくお願いします.

秋山仁先生から賀状が届いたのにはちょっとびっくりしました.