簡易日記(2004年1月〜3月)

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3月31日

William Fleissner 先生から返事キターーーーー!!

僕のパソコンのデスクトップを池上君の板書の文字にしてみました. forces ||― の記号がポイントです.


3月30日

僕がTAを担当するのは北田先生の線型代数演習.懐かしの授業だ. (ただしクラスは理II・IIIらしい.)という訳で今日は北田先生 のところに面会に行ったのだが,北田先生があまり丁寧に 応対して下さるので,なんだか申し訳ない気分になってしまった. なんか対角化を使ってフィボナッチ数列の一般項を求める問題を 誘導つきで作ってほしいとのこと.まがりなりにも TeX が 使えてよかった.昔北田先生の授業を受けたことがあります といいたかったけど,言えなかった.

で,最後のノーマルムーアゼミでしたが,詰まりまくりです. 分からん.どうしても理解できないところは,カンザス大学の Fleissner 先生本人にメールで聞いてみることにしました. 英文通じるかな.そして返事くれるかな.やっぱりコミュニティー の狭い分野はこういうつながりが大事だと思う.


3月29日

TAの書類を出しにいこうとするが,先生がいない. そこで先生にメールを出してみた.そしたら返事がすぐに返ってきた. 問題作成もするらしい.どんな問題出そう.まあ線型代数なら 問題集もいろいろあるからその辺を参考にしてみるか.


3月28日

久しぶりに「層・圏・トポス」を読んだ.


3月27日

昨日の卒業式後のことだが,その後は大体,数学科の見慣れた 仲間どうしのことだったので,どうということもなかった. 学位記を一人一人手渡してくれたのは,大学という「巨大組織」 の中で数学科が我々を大事にしてくれていることの表れとも 感じられてよかった.そういえばこのようなアットホームさは, 教養時代にはなかったものだ.それと,学位記授与の時,数人, 名前は知っているが顔を知らない人の顔が分かった.しかしそういう人 はきっと今後も会う機会はほとんどないだろう.少し寂しい.

懇親会.振り袖の細田さんと記念写真撮ったり.ピーナツ食べたり. カシューナッツ食べたり.寿司やピザ食べたり.小野君と細田さんとは ここでしばしの別れ.

二次会魚.三次会泡盛.四次会牢獄.「悪の首領逮捕」の瞬間の 撮影には失敗したようです.ところで牢獄はうるさい. 二度行く所ではないな.

随筆を更新.

Navy's space,ようやく理解した気がします. ギャップを埋めるのに3日3晩考えました.
寝ながらですが.
説明の途中でボロが出る可能性は大いにあります.


3月26日

卒業式. たぶん4年ぶりに入る安田講堂.天井のステンドグラスの 扇形が円の何分の一であるかを計算していたことを懐かしく思い出した. 昔見た顔は散見されるが,数学科生が集まっている場所は見つからない ので,適当な場所に座る.管弦楽団によるバッハの演奏で ここが卒業式という特別な場であることを自覚した. 壇上の先生方は皆ガウンをお召しになっている.どうも これは佐々木総長の演出であるらしい.入学時には, そういえば先生方の顔はまるで豆粒のようにしか見えなかった. しかしそう見えたことは,もちろん先生方の立つ舞台が 遠かったこともあるが,大学教授という人達を目にした 機会がほとんどなく遠い存在だったこともあるだろう. いま,壇上の先生方は,儀式のための服装であるとはいえ, 学問という世界を背負った(それは一面で私にとって 未知な大学の経営という事柄とも関係するが)「近い」人間として, 映るのである.このような認識の変化が生じたことは, この4年間,とくにその後半において,自分が それなりに学問というものに親しむことができた からであろう.

佐々木学長は 「従来,卒業式は,いままで学んできたことを白紙に戻して, …云々…という場であるとの考えがなくもなかったが」 と式辞でお話しになったが(やや記憶が曖昧),私にとって いままで学んだことを白紙に戻すことは,もはや 不可能の域に達している.その変化が「よい」か「わるい」 かは見る立場に依存することとして. 私は日々,駒場の銀杏並木を行き来する1,2年生を見ることができる が,もはや1,2年生の時の私は既にそこになく,ただただ遠い視線で 彼等を見つめることしかできないのである.そこに私は, 彼等との間に,越えがたい深い河が流れているのを感じる. 制度上,私がもう一度駒場の1年生になることもできるのだと思うが (あくまで仮定の話である),もはや私は,当時と同じ気持ちで 講義を受けることはないだろう.というより,おそらく周りの 1年生とは全く違う気持ちで講義を受けることになるだろう (これまた表面的なレベルでは,K先生やO先生の授業が 以前よりずっとよく解かるといったこともあるだろうけど, それは「職業柄」の問題として).彼等との間の深い河は, コミュニケーションによって埋まるといった種類のものでは なさそうである.ここに私は,不可逆的に変化した自分を自覚する. かくして駒場というのは,教養しかり,母校しかり,不可逆的に 変化した自分をまざまざと実感する土地となったのである.


3月25日

明日の卒業式は混雑するというので,今日は 卒業アルバムを本郷まで取りに行った.アルバムは重かった. 家に帰って見てみると高校時代の同級生の姿が散見される. 「この人,ここだったのかー」という人もいた. 僕の個人写真の写りは悪くない.

行きがけにパスネットカードを買ってみたが,定期券で乗れる区間を パスネットで通ってしまい,損してしまった.あーあ.

TAは決まったけどS○Gの仕事がなかなか決まらん.

卒業式といっても全然卒業って感じがしないのは当然なのか. それにしても大学がやる行事らしい行事って,入学式と卒業式くらいなんですね. あとはすべて学生主体.そもそも東大の卒業式は安田講堂事件があってから 10年ちょっと前まではなかったという話です. という訳で,σ-discrete base があるからこの空間の ultraparacompactness は …とか相変わらず考えております.卒業式の前日にもかかわらず.もっと まともな事(微分位相幾何学や代数トポロジーとか)も勉強しなくては. 明日は高校時代の友達に会ったりするのだろうか.


3月24日

この日も内容のない日になりかけたが, 位相群ゼミに出たので,かろうじてそれを免れた.


3月23日

ほとんど寝ていて内容のない日になってしまった.


3月22日

これで私も Con(ZF)→Con(ZF+¬CH) の証明を聞いたことがある (≠理解した)ことになったようです. 池上君おつかれ.

K会に泊まって,火曜トポロジーをしようとするが, さすがに結構無理があった. 「お化けゲーム」を見て,K会の色々な話を 聞いた.K会では,一次方程式より先に行列を習うらしい.


3月21日

はー.

「示されました:Con(ZF)→Con(ZFC+GCH).」

まじでー.
いやー池上君には感謝しなくては.このゼミがなかったら 僕は無矛盾性証明の non-trivial な例を知る機会がなかった か,あるいはあっても相当遅れたことでしょう.

それにしても V=L は偉いですね.偉い偉い.Set theoretic topology で やたらと出てくる理由が何となく分かりましたよ. さて.明日は相対無矛盾性に続いて,強制法を用いた独立性証明.

激動の日々.


3月20日

ほとんど昼間は寝てた.Navy's space は補題が分からん.
あー,Shelah は Con(ZF)→Con(ZF+DC+BP) を示したんだそうです.
(DC は従属選択で BP は\mathbb{R}の任意の部分集合がある開集合とやせた対称差 をもつ,ってことで.)

夜の12時になって,2日間の懸案だった Navy's space の補題が解決. むずい.Infinitary combinatorics の手ごわさが分かった. その間僕は怪しげな絵を描いて考えていて,妹に「なにそれ,枝毛?」 とか言われました.

ω_1 本くらいに枝分かれしているかもしれない枝毛です.
すみません.


3月19日

某所でのガロア理論ゼミの最終回.打ち上げに行った. 愛蓮説の要約は「蓮の花は素晴らしい.牡丹好きな一般大衆はクソ」で良かったですか. 懐かしいです.


3月18日

辻先生の講義ノートとかを参照にして,標数0の体での ガロアの基本定理を印刷物にまとめる.疲れた.寝る.


3月17日

数理図書館で "Encyclopedia of general topology" 見ました. 編者は長田潤一先生と,集合論的トポロジーの Vaughan 先生. パラパラとしか見ていませんが,初歩から書いてあって, general topology の各分野を概観するにはなかなかいい感じです. 表紙のメンガーカーブは,やっぱり一種の象徴なんですかね. そのうち買うことにしましょう.

池上君がセミナーに使っている "Sheaves in Geometry and Logic" 借りてみました. なるほど,"Categories for the Working Mathematician" の前半部に 続けて読むとちょうどいい気がします. あー,坪井先生のセミナーの本を決めなければ.


3月16日

という訳で今日も引き続きトポス本読んでます.眠い眠い. 任意の圏 C について,C から集合全体の圏 Sets への反変関手全体 はトポスをなすそうですがよく分かりません.


3月15日

今日は入学手続きに行った.家の近くの郵便局で大金を郵便為替にして, 学校に持っていって入学金を納入.それにしても手続きは待ち時間もなく いたって簡単.それに較べて学部入学時の懐かしき「諸手続き」の繁雑さといったら…. 卒業生名簿には名前が載っていました.

一昨日 pullback にならなくてずーっと悩んでいた図式が pullback になった. なんかとても嬉しくなる.ずっと未解決のまま読み進むことも 半ば覚悟していただけに.

実は,まあ仕方ないと少し読み進んでいた.そしたら米田の補題が 出てきたので,ああそんなのもあったねと思って, 米田の補題の同型で,可換になってほしい図式を移して考えて みた.すると,前に示した定理が適用できて,問題が解決した. うーんやっぱり間違ってなかったんですね.でもギャップありますよこれ.


3月14日

今日は池上君とマンツーマンの「正規Moore空間の距離付け可能性予想」ゼミ. 日記にも書いてきたけど,僕はここで発表するために論文を一本読んだ. この予想の反例に近そうな空間の例を説明するんだけど,構成が 結構大変だった.でも絵を描いたのでかなり説明時間は短縮されたはず. 厳密さは犠牲にせずに.それにしても集合論的トポロジーは, 一見素朴集合論っぽいのに独立っぽい命題が次々に出てきて集合論の深部に はまっていくのでコアな分野という気がします.

ゼミ後のメシでは基礎論・集合論業界のことについて池上君にいろいろ 聞いたりした."Open Problems in Topology" を池上君に見せたら, 変な本だねと言われた.この本,やっぱり相当変っぽいです.


3月13日

12時まで寝てた.竹内先生! この図式は pullback になりません!


3月12日

ひさびさの超準だった.近藤君は位相の前に超準解析で色々なことが できるようになっているので不思議な感じだ.コンパクト性を示すのには 「任意の*-元が標準的な元に近い」を示すものだという感覚を当たり前に している所など恐れ入ります.

昨日の本を生協で製本した.主な内容は未解決問題のリストだが, いま研究が進行中のトポロジーにどんな分野 があるのかという手引きにもなる.集合論的トポロジーに異常に力が入っている のは御愛嬌.無限次元トポロジーのところの参考文献には筑波でお世話になる 先生の名前の論文がいくつも載っていて,専門家なんだなあと思った.

今日は妹のパソコンを買うのに付き合った.結局NECの Lavie という 白いノートパソコンに決定.NEC=98 だった時代は遠い昔なのね. 液晶がきれいだ.うらやましい.


3月11日

ひさびさのボレルだった.reduction theorem,separation theorem を思い出した.斎藤君に "Open Problems in Topology" というウェブで 公開されてる本をK会で印刷してくれたものをもらった.ありがとう!


3月10日

筑波では,月曜日の午前中はトポロジー(正規性の専門家による講義!)とロジック (モデル論の大家による講義!)とが同じ時間にあるらしい.どっちも出てみたくて 困る.いずれにせよ授業内容としてはかなりレアだ.

事務の人から,卒業式後の謝恩会の手伝いをしてくれと頼まれた. 仕事やってくれる人募集〜.

井川君は,宮岡先生の前でハーツホーンを読むことになったらしい. なんか,代数幾何の本てもっといいのないのですか? 絶対ありそう. 僕だったらお手軽コースとしてまず桂先生の本を読んで,それから Mumford の "Red Book"を攻略できれば,まず満足かなあ.それだけでも 無理そうだけど.


3月9日

なんとか理解できました.George とかいう位相空間. George をインチキの絵に描いてみたら四角錐のような形になった. でもこれで理解や推論のスピードが格段に速まるのでインチキを 馬鹿にしてはいけない.

それでも,説明するのは大変そうだ.


3月8日

図書館に行った.とりあえず,Fleissner の論文には 明らかな間違いが少なくとも二箇所ありますよ. しかもそれをどう直せばいいのかもよく分からん.

件のS○Gの履歴書と答案をポストへ.TAも申し込んだ. 今年はまだ花粉症が出ていない.結構いい感じ.


3月7日

その写真を現像にし行った.かなりお金がかかった. 指定された大きさにしようとすると,余計な料金がかかるらしい. トポスの例を二つ,理解した.しかし,何がいいのかは まだ全然分からない.

来年度の予定を立ててみた.月曜日に筑波行きになりそう. 河東先生の関数解析に出られん….


3月6日

デジカメで証明写真用の写真を撮った. 睡眠時間が長い.


3月5日

起きたのが3時か,そのくらい. 図書館に行くが,遅すぎた.しかも Fleissner の論文 は明らかな書き間違いが多すぎる.


3月4日

佐野くんの発表のつづき.先週も聞いたが,最後の部分の議論は ちょっと見にくかった.

「Kする」という操作によって1点から始まって閉集合が広がる. その広がり方は Zorn の補題を使用しているために詳細不明. そしてその操作を ω_1 回やれば,お約束の「レギュラリティー」 によりそれがまた閉集合になるが,実はそれが全空間になる. 各段階で生ずる閉集合の濃度が評価されているため, これで全空間の濃度が評価される.

なんだか分からない.でも証明されてしまった.

デニーズで菜の花のスパゲティーを食べて,佐野くんが 帰れないという理由で,何となく皆が帰らない方向に流れたか.K会泊. 最初は竹内外史の本(のコピー)を広げて圏論をやった. 最終的には自分で確かめるしかない訳だけど, 専門家のいる中で勉強できると安心できる. 昨日,米田のレンマを知って初めていいことがあった気がした のだが,実際そう使うものらしいということも三枝さんに聞いて分かった. しかし,いろんなところの自然性の証明をまだしなければならない気がする. でもそれは後でもいいといえば後でもいい気がする.

みんなが寝てしまった後は,K会にある「数学セミナー」の バックナンバーを色々開いて見たりしていた. 印象深かったのは,「空間とは」みたいな特集でトポスについてふれたものや, 渕野昌先生による「集合論が矛盾していることの『証明』」とか. またそれとは別の記事だったと思うが「日本語で定義できる実数の全体」は 可算集合であるが,それを並べると対角線論法により新しい実数が生まれ, それも日本語で定義できているというパラドックスがあって頭が混乱した. こんな初歩的なところでも紛らわしいことが色々多いのだから, ロジックは大変だなあと思う.「矛盾しているようであるが,よく考えると 実は矛盾していないようなコト」を何度も使って理論を構築していくのだから 他の数学とは一線を画する存在になるのもやむを得ないのだろうか.

その他にも幾何関係では,射影平面を多項式関数で R^3 に写した 「ローマン曲面(6個の特異点をもつ)」を,2個ずつ3箇所で 特異点を消滅させる操作を行うことで,特異点のない「ボーイ曲面」 に変形させる話とか,サーストンのインタビュー記事とかが印象に残った.


3月3日

何があったのか忘れたけど雛祭りなので散らし寿司を食べたり, 蛤の吸い物をのんだりしました.実家にいることの有難さ.


3月2日

目がさめて,昨日のグチャグチャ図式を見て,いやな気分になり消しゴム で消す.酔いがさめないので一日中気分が悪い. 大体三合くらいか.父親の酒の強さは遺伝していないことが 改めてよく分かった.別に酒が強くなったからといって良いこともあまり 無い気がするが.

朝飯を食べる気分ではなかったので,朝は大体パソコンに向かっていた. 岡潔先生のことを色々調べたりする.岡潔先生によれば,数学者と最も 似た職業は,百姓だそうだ.アイデアの種を蒔けば,あとは種が自発的に 発芽し成長するのを見守る.成長のための時間も必要らしい.多変数関数論は, 岡潔先生が丹精こめて,日々世話をしてできた作物であると思うと 何だか親しみが湧いてきた.

ところで「百姓」が変換で出てこないのにはがっかりしました. 別に差別用語でもなんでもないと思うのだけど.


3月1日

竹内外史先生の「層・圏・トポス」だが,層のところは何とか終わって, 圏に入った.しかしここは易しい.大体マクレーンの本で 見たことのある内容だからだろう.というより,この本の圏の 記述自体マクレーンを参考にして書かれているのかもしれない. 圏が終わったら次はトポスだ.わくわく.

日本酒を買って,飲んだ.「僕にとって酒は本質的に不要.思索の妨げ. 一人で飲む酒は,殊の外,まずい.」と思った.こんなことが 何で今まで分からなかったのだろう.友達としゃべりながら 飲む酒はいいと思うけど.飲みながら書いた米田レンマの 図式は,ぐちゃぐちゃです.


2月29日

ノーマル・ムーア空間ゼミ.「ムーア性を実現するためには空間の キャラクターを下げる必要がある」とか偉そうに言っときながら, ジョージの定義がまだ理解できてないよ! それににしても こんな例を作るために真剣に考えていたなんて凄い!

S○Gのチューターの資料を請求したら問題が来たので 解いてみる.ある方程式の表す図形を求めよという問題は 高校数学らしくない解き方になってしまった.別に逸脱はしていないが. あと確率の問題は何が「同様に確からしい」のか分からなくて困る.


2月28日

朝方,夢の中で,授業に出ていて「そこはどうしてですかー!」と 大声で突っ込みを入れたら,本当に大声を出していたらしく, 親がびっくりしていた.しかし何を言ったかは分からなかったらしい.

リー群ゼミ終了.おつかれ.

ゼミが終わって夕食を食べた後,こたつで寝ていて,起きた後, 寝ぼけていて「それはそうでしょう」と口走った.夢の中で 何か数学的議論が展開されていたためらしいが,それが何なのか はっきりとは思いだせない.


2月27日

夜中は,基礎数学の本をコピーさせてもらったりした. 両面コピーってこんなに簡単にできるんですね.びっくり. 数学だけやっててもこんな機械は永遠にできないでしょうね.

佐野くんにセミナーの続きを聞く.Arkhangelskii が最初に発見し, Ponomarev がそれを簡略化したという Alexandroff の問題の解答. さすが50年の歳月を要しただけはあります.すぐには分かりません. それにしても山本さんと勝良さんの理解スピードはすごい. 位相空間論でも勝てないことが分かりました.

家に帰ってからは寝て,そして学校に行って,基礎数学の製本. 製本していたら,フリークと伴さんに会った.やはりこの機械, 数学の人に縁が深い様子.


2月26日

なんでもセミナー by 佐野くん.k-先導なる概念は結構いい感じ. 山本さんに,2月19日の問題の反例を教えていただく.間違いはなさそうだ. まるでその空間は精密なからくり仕掛けのようで,その緻密さに感動した. 英語でTeX化しようかとか雑誌に投稿しようかと大騒ぎ.久しぶりに K会泊することになった.


2月25日

「層・圏・トポス」の圏のところをコピーした.なんだか マクレーンの本の復習っぽい感じだ.


2月24日

結構寝てた.「層・圏・トポス」をちょっと読んだ.


2月23日

リー群ゼミの発表.リー群に単射準同型があるような第二可算局所コンパクト群は リー群になるという定理を証明した.証明は長かったが,家に帰ってから ノートを見るとそれほど無茶をしている訳でもない気がした.


2月22日

明日の予習.


2月21日

リー群の商空間とか.


2月20日

昼の12時に起きて,リー群の勉強をした.明日井川君がやってくれるリー群の商のところ を読んだが,かなりだらだら読んだので時間がかかった.商多様体の 微分構造の well-definedness の証明が略されているように思えてならない.

昨日書いた問題の反例が山本さんにより発見されたとの便りが. やっぱりすごい方だ.ユークリッド空間の中にできたのでしょうか. そうだとすれば可分距離空間でも下の命題はウソだということになりますね.


2月19日

やばい.超準さぼって池上君から電話をもらってしまった. 途中から来ても結構分かったし面白かったからいいけど. 集合論ゼミがなかなか思うように進まないようですね.

位相空間 X, Y について,それぞれのコピー2個の直和 X\sqcup X と Y\sqcup Y とが同相なら, X は Y と同相か? 難しすぎます.証明もできないし反例も見つかりません.


2月18日

髪を切ってちょっと緑っぽく染めた.大して変わってないようにも見えるかもしれないけど. 見習の美容師がやる代わりに料金がものすごく安いというところでやった. でも仕上げはプロの人がやってくれるし.もう大助かり.

僕は花粉症の症状を緩和すべく,体質改善の注射を毎週病院で打ってもらっている. 今日はそれで病院に行った.1時に午前の部が終わるのに,着いたのは1時5分. 何とか受け付けてもらえてよかった.ちなみに,今年の花粉症の症状は,まだ 現れていません.


2月17日

一日中お勉強.某事情により代数系の基礎の理論が結構頭に 入った気がします.


2月16日

リー群ゼミ.第一標準座標をとりあえずクリアした上で聞けた. 出てこなかったけど.葉層構造がパイか湯葉巻きか何かに 見えます.美味しそうです.層は今のところ硬質の金属製か何かで あまり美味しそうな感じではありません.


2月15日

一日中与三を読んでた.眠くなったらこたつで寝て,起きたら 森山直太朗のCDを聴きながら勉強して,詰まったら気分転換に マリオをやって,てな感じで.のんびりした生活. ゼミに追いつくのはまだ無理そうだ.

ところで偏微分と代入操作との可換性を気にしたことは今までに何回か あったが,今日はそれがあった.


2月14日

リー群ゼミ.2回欠席したが昨日から与三を読み込んでおいた おかげで置いていかれずに済んだ.むう.2月も半ば.バイト探しでも しなくてはいけないのでしょうか.


2月13日

ボレルがあるのかよく分からなくなってた.遅れてすみません.

「一般線形代数」を買ってみた.応用数学に出てくる行列の例など も色々と紹介されていて面白そうな本だ.


2月12日

野沢と一緒に坪井先生のところに行って今後の身の振り方に ついて相談する.野沢は双曲幾何をやりたいと言っている. 僕は曲面の同相群の無限次元トポロジー辺りで落ち着きそうな感じ. 実は分野名からほとんど専門の先生の名前を特定できてしまうくらい マイナーな分野らしい(坪井先生ではありません).

夜はあべのりのなんでもセミナーに行ってみた.今までに見たことのない 大盛況だった.内容の理解は途中から「?」になってしまったが.


2月11日

起きたら風邪は治ってた.まず「層・圏・トポス」を読む. 層の第一の定義と第二の定義とがあって,それらが本質的に 同じ定義であることの証明が,熊本に行く前から課題になっていた ので,それをまずやった.この本ではまだ未定義な圏のことば でいえば,「第一の定義による層」の圏と「第二の定義による層」の圏とが 圏同値になることを示したんだと思う.

それに続いて森田紀一「位相空間論」の未習部分の補完. ベールのカテゴリー定理は,\check{C}ech 完備空間について成り立つそうだ.


2月10日

朝起きたらだるくて体の節々が痛い.朝風呂につかってみたりするが その症状はよくならない.熊本に帰ってすぐに病院に行った.その病院は 僕の生まれた病院で,22年ぶりに行くことになるらしい. インフルエンザの検査をしてみるが,陰性.普通の風邪だと言われた. 夕方,飛行機に乗って東京に帰る間,座席で寝ていると,だいぶ良くなった 気がした.それにしても飛行機が飛ぶのは不思議だ.なんだか知らないが 色々なところが良くできているのだろう.数学の大理論も似たようなもの かもしれない.


2月9日

今日は朝から長崎県の島原に行った.島原へは熊本からフェリーが出ているので, 交通の便はよい.城とか武家屋敷とか.この辺は親戚一同とお付き合いで行ったという感じ. この日びっくりしたのは泊まったホテルのゲームコーナーに「電車でGO!2」があった こと.このゲームには大学受験の頃夢中になった. もうゲーセンからは消えて久しかったと思うのだが. 3回くらい,やってみた.久しぶりの割にはよくできた.


2月8日

今日は妹の成人式記念も兼ねた記念写真の撮影.妹は早起きして美容室に 着付けに行った.僕は朝はのんびりと過ごして,スーツを着るだけ. 写真館で集まって,記念撮影.変な姿勢で何枚も写真を撮られる. その後はホテルのレストランで会食.馬刺しのこんなに旨いのは久しぶりに 食べた.帰ってからは勉強.位相空間の主な構成(部分空間・積空間・商空間) が互いに交換可能かという問題は,基本的なことだが,あまり重要視されて いないように思える.具体的には

1.部分空間と積空間との交換
2.部分空間と商空間との交換
3.積空間と商空間との交換

というものがあるが,まず1.については成り立つ,というより,無意識のうちに 使っている.2.についてだが,これは昨年12月4日の日記を参照すれば分かるように, 一般には不成立.そこで3.についてだが,これは微妙である.問題を定式化すると,

X, Y を位相空間,R, S をそれぞれ X, Y 上の同値関係(それぞれ X×X, Y×Y の部分集合) とするときに,(X/R)×(Y/S) と (X×Y)/(R×S) とは標準的に同相であるか?

という問題である(ここで,標準的な集合の同型 (X×X)×(Y×Y)=(X×Y)×(X×Y)に よって,R×S は X×Y 上の同値関係とみなす). このときは,可換性が成り立つための一つの十分条件として,Y が局所コンパクトT_2 であって Y→Y/S が開写像,もしくは完全写像(閉連続かつ各ファイバーがコンパクト) であるというものがある(ところで僕の知るかぎり, 一般的に用いられる商空間の構成では,射影が開写像や完全写像であることが多い). 可換性が成り立たない例もとりあえず出来たような気がするが 正しい自信がないのでここに書くのはやめておこうと思う.


2月7日

10年ぶりに乗る飛行機.救命胴衣の使い方の説明などが昔のままだと思った. 熊本到着.伯母の家で愛犬ラブの歓迎を受ける.それから祖父母の家で 会食.料理屋さんに頼んだという料理は今ひとつ.いとこが僕よりずっと背が高くて 大人っぽい顔になっていてびっくりした.今はコンビニでバイトしているらしい.


2月6日

午後4時まで寝てた.結構いい夢を見た気がする.どんな夢か あまりよく覚えていないが,断片的に覚えているのは次のような ものだ.場所は数学の本がずらりと並んだ,しかし数理の図書室より 広くて賑やかなどこかの図書室,あるいは古書店. やたらと集合論の本が目に付く.まるで美術全集か何かのような 馬鹿でかい本が置いてあって背表紙に「Foundations of Set Theory」と か書いてあった. すっかり茶色くなった古い本には,背表紙に「Jech」と書いてある. 僕も集合論の本を持って歩いていると,高校時代の先輩に 「それは関数の本かい?」と聞かれたので,集合論の本だと答え ると,分厚い本だなと言われたので,「数学にも色々あって, こんなに厚い本を読まなければならない分野もあれば, (指で厚さを示して)こんな薄い本を勉強すればいい分野もある」 というようなことを説明した.あとは覚えてない.

明日から両親の実家のある熊本に行ってきます.


2月5日

数学科新年会.総勢12名で大いに盛り上がる. 最初は魚一.斎藤君ごちそうさまです.カキ鍋などをいただく. uzura に久しぶりに行った.アマレットジンジャー. そしてカラオケ.相変わらず熱いです.


2月4日

改装のためほぼ全面閉店になるパルコの4階でジャケットを買った. コンバースのワンスター(だっけ?)が5,000円なんかで売ってあって殆ど投売り状態. もう自分に合うサイズがなくてあきらめたけど.


2月3日

母校受験の十年後だが,それはおいといて.

ボレルゼミ.崩壊寸前でした.M-complete(正式名称わすれた)は意味不明な 概念です.さすがです.


2月2日

リー群のゼミ.これから難しくなるのに,次回も次々回も出席できない. 悔しいー!

僕の生活スタイルは睡眠が長くて,あとは食べる,数学,少々の雑用という単純 な構成になっています.これだけ勉強して,寝てる間も頭の中を数字が回っている んじゃないのと母に聞かれました.回ってません.というか,数字はあまり書きません.

新年会前に髪を切って染める計画はつぶれそう.Jech を買う計画も最近トーンダウンしてる. でも買うべきかなー.いつ品切れになるか分からないし.それと,靴も買いたい.


2月1日

結局行かなかった某私立中の受験,の十年後.

ノーマルムーア.連続体仮説のもと可分正規 Moore 空間は距離付け可能. ω-compact と countably compact とは T_1 空間では同値.countably compact であって,compact でない例は ω_1.

集合論.池上君の発表は速かったが,何とか取り残されずに済んだ.


1月31日

昨日ミルナーを読んでいて, 帰納極限と部分空間をとる操作の可換性で悩んでいた. ついさっきミルナーに書いてある場合には可換なことが 分かったのだが,一般にどの程度可換性が成り立つのかは 疑問が残る.定式化しておくと,

位相空間の増大列 X_1⊂X_2⊂…で,X_i が X_{i+1} の部分空間 であるものが与えられたとする.帰納極限 X=\lim_n X_n の 部分空間 B に対して,標準的な同相 B=\lim_n (X_n∩B) は 成り立つか.

5時間ばかり考えて分かったこと.
・\lim_n (X_n∩B) の方が位相が強い(圏論的にもいえるし,直接にも簡単).
・各 i に対して X_i が X_{i+1} の開部分集合であるときは同相がいえる.
・B が X の開部分集合または閉部分集合であるときは同相がいえる.

帰納極限と部分空間との交換についてこれ以上のことを知っている方は 教えてください.


1月30日

野沢にK群の定義を聞いた.大体ベクトル束が直和についてなす 半群をむりやり群にしたようなもの.ベクトル束というのは, とにかく重要なものであるらしい.

ところでK群は固定された多様体 X 上の「ベクトル 束の同型類全体」といったものを考えるので 集合論的にどうなのかとちょっと思ったが, X 上のベクトル束は常に X×R^n (n は自然数)という 集合にある構造を入れたものと見なせるので,そのような ベクトル束全体の集合を考えてから商集合をとればいいのでは ないかと思った.一案だが.


1月29日

なんでもセミナーで発表.勝良さんに面白いと言っていただけて, 嬉しかった.また勝良さんにはいろいろ質問をされた.どれも すぐには答えられなさそうな質問だったけど,研究者の視点という ものを知ることができてよかったと思う. 一年生にはちょっとこの発表は速過ぎたようだ.もっと聴衆を 意識すべきだっただろうか.


1月28日

超準解析は中止かと思ったが,あった.


1月27日

野沢板 で過日話題になったマリオ3の11分攻略に関する製作者 の説明. 僕もあれを見てやってみましたよ.やってみると真似するのは 絶対に無理だってことがわかるけど,最初の面だけなら出来ないことも ないらしい.パタパタを踏んで雲の上に上がるなんてできるのかと思うが.

それはともかくとして,無銭飲食会もとい,留学生交歓会なるものに 行ってまいりました.留学生とは全然話しませんでしたが. ビンゴは見てるだけでしたが 楽しかったです.篠原君,花札を景品にもらいました.もちろん差し上げます.

細田さん試験おつかれ! ルベーグ合格おめでとう!


1月26日

松尾先生の補講.フリークの隣に座る.

2時40分スタートで結局6時くらいまでかかった. ポアンカレ双対性,ドラームの定理に到達.最後に 局所から大域に広げる部分で,単体複体なら おそらく単純なのであろう議論が開被覆を使う議論だと 意外にゴタゴタする.そのゴタゴタぶりがゼネトポっぽくて 楽しかった.


1月25日

ひたすら無限直積の測度の勉強をしていた. その傍らなんでもゼミの予習も.


1月24日

NMSCゼミの予習をしていたら中止の一報が. もともと集合論の知識不足で大して進めなさそうだったのだが.


1月23日

松尾先生の正規の授業は今日が最終回.コンパクト台の de Rham コホモロジーは制限写像の向きが逆になることが 何だか意外だった.補講ではポアンカレ双対性に辿り着きそう. 教養図書館で田村微分位相幾何学の第1巻を借りる. 「Whitney の埋め込み定理」という章があったので 見てみたら 2n+1 次元への埋め込みまでしか記述がない. やっぱりその先は大変なんですか.

書道に行こうかと思ったけど風邪っぽいのでやめた. 家に帰って,キュウネンを読む.


1月22日

お金が不足につき夕食は外食しない方針で. なんでもは欠席させていただきました. 「無限次元空間の測度」借りる.集合論の復習. なんか風邪気味です.


1月21日

超準.最近K会に行きすぎのような気がする.


1月20日

ボレルボレル火トポ.


1月19日

まず午前中はうめはみ.分からないところだらけだった. その後すぐに,筑波へ.先生は部外者の私を相手にゼミをして 頂けるそうだ.よかった.往復の車中はずっと寝ていたので 移動したという実感がない.


1月18日

午後1時から本郷で,NMSCゼミ.センターの時は構内に 入れないのかと思っていたが学生証を見せれば入れるらしい.

そして夜はK会で集合論.相対化むずい.復習しとこう.


1月17日

部誌「停車場」の完成を祝し,かつての鉄研の先輩方と飲んだ. 45期の方々と会うのは本当に久しぶり.また当分会えないのかも. 我々がお世話になった前顧問のB○Nさんに加えて, 現顧問のO野さんも登場.母校の2ちゃん 文化の浸透ぶりを知る.

帰りにSさんが「帰りは国鉄ですか?」と言うので,「はい!」と 答えました.


1月16日

今日は澤野さんにTAの仕事のことにを色々聞いたりした. 書道の新年会に行こうかと思ったが,財布の中身が減ってきている ので今回はキャンセル.家ですき焼きを食べる.

「集合論的トポロジーのハンドブック」を見たら,nonmetrizable manifolds なる章を発見.これには図書館の中で声を上げそうになってしまった.

メモ:∧^k(U\oplus V)=\oplus_{i+j=k}(∧^i(U)\otimes ∧^j(V)).


1月15日

午前…うめはみ.来週月曜は駒場でゼミの発表→筑波の予感.

午後…なんでも. 池上君の発表の続き.聴講生の方が来ていた. あまり追えていないが Ax の定理が証明されたようだ. 綺麗な結果だが代数の専門家の方々も証明は見たことがないらしい. しかし,代数幾何の武器を用いて三枝さんによって示された(模様).

さいとー君と山本さんのタッグは最強のようです.


1月14日

超準解析もお流れに.代わりにノザワ中田金光の田村一郎ゼミに出る. モースの補題ですか…こういう計算がめんどいのは一度自分で じっくり追ってみるのが一番いいんでしょうね. 他人の発表を聞いてその場で理解するのはなかなか難しい. いわゆる善の幾何に関しては自分でガリガリやるのがいいような気がした.

それと,「なんと!」と言うと発表者の手が止まるのに文化の違いを感じました. ちょっとオーバーに反応してるだけ.気にしないで下さい.


1月13日

ボレルはお流れになった.一様空間の話をする.しかし,一様空間が 無意味な一般化でないことを示すような例をまだ知らない. 確かにこのままで距離空間と位相群がまとめて扱えるようになった 程度で実りがないかもしれないな.うーん….

ところで一様空間を最初に考えた Weil はあの有名なヴェイユなんでしょうか.


1月12日

今日は森田紀一先生の「位相空間論」をひもといて一様空間の勉強をした. 一様空間は一様被覆系で扱う方法と一様近傍系で扱う方法があるのだが (他にもあって,Kelley は第三の方法を採用している), 両者が本質的に同値であることを示すのに随分考えた.

今日は妹の成人式だった.振袖は祖母が60年前に着ていたという代物で あるらしい.式から帰った妹曰く「女の子はみんなかわいくなってた.男の子は全然かっこ よくない」そうだ….


1月11日

本郷にて,池上君とマンツーマンのゼミ,NMSC の発表.「こうであってこうでない例は?」 という類の厳しいツッコミが続いて,なかなかゼミは進まない. 位相空間の問題なのに,測度の問題に帰着させたげな公理が続出. しかも,可測基数の存在よりも強い公理を仮定してどうのこうのと言い 始めているので池上君が喜んでいるようでした.さいとー君を呼ぼうかという話も. 「破天」というラーメン屋 で食べて帰る.


1月10日

NMSC なんて言っても分かる人は日本にはいないだろうな… 正規 Moore 空間予想.発表のために勉強していたら Kunen が必要になった. そこで Kunen も読み出す.


1月9日

今日は松尾先生の授業.申し訳ありません.間違いに気付いていた のを黙っていました.

学部生スペースで特性類講義をパラパラ読んでいると, 野沢が来た.4次元から3次元への写像のファイバーが どうなるかという話だったらしい.幾何っぽいと思った.

同窓会館って,昔の木造の建物が壊されたことは知っていたけど, その代わりの建物がプレハブになって出来ているとは知りませんでした. 何でも跡地に遺跡が発見されて,すぐに建て替えできないらしい.


1月8日

うめはみ.グラスマン多様体についての知識を再確認した.

池上君のコンパクト性定理.集合論の下でロジックやるのは 気持ちがいいけど何か変な気もするなあと思った. あと,ウルトラフィルターは偉いと思いました.

後の食事で,「長い直線」についての 話題で盛り上がった.「まともな幾何学に現れる位相空間の 濃度は高々連続体濃度である」とか言ってみる.しかし, ミルナーには直線を連続体濃度個直積したもの(その濃度は 連続体濃度を超える)に多様体を埋め込んだりしていたような. 池上君が「層」「トポス」がロジックと関係していることを 説明していて,えだーる氏が驚かれていたようだ.


1月7日

ミルナーを読み進める.昨日はとある写像の可微分性を 示すのにずーっと考えていた.そんなときは御飯を食べても 上の空だ.今日はその問題も一応の解決をみて, Stiefel-Whitney 類なるものをやる.いくつかの公理 を認めると,かなり機械的に色々なことが出てくるようだ.

夕飯は七草のうちスズナとスズシロだけが入った粥を食べた. あー,集合論もやりたかったのに,結局やれずじまいで冬休み終わり. まあ授業も大してないからいいけど.明日は久々に 色々やることがありそう.


1月6日

ボレルは無いようなので,今日はガロアの授業だけ受けておしまい. 結構群論を使う.体の乗法群の有限部分群は巡回群だとかは知らなかった. 桂先生は毎回忙しそうにしているが,用事が詰まっているのだろうか?

生協で,Neukirch というドイツの数学者が書いた「代数的整数論」 を購入.最近出た訳書だ.toratorataro 君も買ったとか. 最近善の王道も少しは知っとこうかという気になったので. しかし分厚い.

あ,Jech も買わないと.しかし美容院にも行きたいし靴も買いたいな. どっちを優先するか.


1月5日

ミルナー第 3 章まで読了です.ようやく準備が終わりました.はあ.

明日はガロアあるんでしょうか.あっ,トポロジー何もしてない.


1月4日

鉄研時代の友人から年賀状二通.僕もまだ見放されていないようです. 返事しなくては.

今日は直交補空間束が多様体でもちゃんと定義されることを 確かめるのに一日中考えた.考えている間に,卒業式の スーツを買いに親と新宿に行くことになった. 付いて行って百貨店の人の着せ替え人形になったりする.

特に幾何に関しては曖昧さを残さないように注意したいと思う. 数学である以上,幾何が代数や解析より厳密性で劣るなどということ があるはずがないというのが,信念ですから.
関係ないが, 数学者の名前は漢字よりローマ字で書いて検索した方が沢山ヒットする ことに気付いた.


1月3日

箱根の復路を見て,調布に出かけて,ミルナーして. そんなところ.パソコンはお金がなくて買えないそうです. あっという間に三が日が過ぎていきますね.


1月2日

今日は年末年始の恒例行事で,家族で横浜の中華街に食べに行った. もうかれこれ15年くらい続いている由緒正しき(?)行事である. 中華街の前に,妹のパソコンを見に妹と新宿に行った. どうやら東芝の白いダイナブックになりそう. 三が日は安いので明日買いに行くとか.

中華街では,お腹いっぱいに食べられてよかった. 途中で料理の出るのが止まったりもしたが, いい休憩になったという感じか.

その間に僕のやっている数学がどんなものか聞かれた. この質問は半年ぶりくらいだった気がするが,毎回毎回 これにはちょっと困る.テーブルの上にある茶碗と皿とを 指差し,

「粘土で出来ていると思って」

これらを同じものと思うことを説明する. この調子でテーブルの上の色々な物が 同じ物になることを説明すると,そんないい加減なもの が学問になるのかと聞かれたので,なかば反射的に

「形から数を取り出すんだ」

と言い放ち,砂糖つぼの取っ手のついた蓋は,穴が一個あいて いるから 1 だ.皿には穴があいていないから 0 だとか, アバウトだが多分間違いのない説明をする (残念なことに,二個穴のあいている物は見当たらない). 母と妹曰く「ふーん」…もうだめだ.限界です…

それにしても説明していることが実態とかけ離れすぎだな.


1月1日

あけましておめでとうございます.

平成16年,2004年となりました.去年はかなり不調な一時期もあったけど, 今はこの通り結構持ち直しています.これからも山下を宜しくお願いします. 去年の日記は「過去の日記」を見てください.

という訳で…,去年の大晦日の続きです. おせちを食べて,家族と初詣に行ってから, 本郷へ.電車は意外に人が乗っていて 準特急に座れなかった.うー.

決定性公理を仮定すると \mathbb{R} の全ての部分集合がルベーグ可測であるという 結論が導かれることが示されました. パチパチパチ.もう少しの努力で,\mathbb{R} の全ての 部分集合が Baire の性質(ある開集合との対称差がやせた集合になる) をもつことが示されそうです.Baire の性質はいまいちよく分からない けど.バンビで夕飯.

帰ってから,秋山仁先生に年賀状を書いた.少し遅れて届いた方が 読んでもらえるかも.